ビジネス

CoCo壱番屋「カレー世界王者」であり続けるための仕組みとは

 1月22日は「カレーの日」。1982年1月22日に全国学校栄養士協議会が全国の小中学校で一斉にカレー給食を出したことから記念日に定められたという。

 子供から大人まで幅広い人気を誇るカレーは国民食といっていい。日本人は週に1回以上、1年間で約78回はカレーを食べているというデータもあるほどだ。核家族化や単身世帯の増加により、近年は家庭でルウから調理する頻度が少なくなったとの声も聞かれるが、その代わり街中には手軽に本格的なカレーが味わえる専門店が溢れている。

 チェーン展開を図るカレーショップの勢いも止まらない。市場調査会社の富士経済によれば、その市場規模は2013年見込みで888億円あり、2010年から伸び続けている。

 数あるカレーショップの中でも独り勝ち状態なのが、壱番屋がFCチェーン化している「CoCo壱番屋」、通称ココイチである。

 国内に1267店(2013年12月末現在)あり、店舗売上高は710億円。いずれも業界シェアは80%前後を占める。また、海外進出にも積極的で中国、台湾、アメリカなど116店を展開。昨年には何とカレーチェーンの店舗数でギネス世界一に認定された。

「ゴーゴーカレー」(ゴーゴーシステム)や「サンマルコ」(曲田商店)、「カレーのチャンピオン」(チャンピオンカレー)といった新興勢力も店舗数を着実に増やしているものの、シェアはわずか3~4%止まり。

 なぜ、ココイチばかりが強いのか。フードアナリスト(日本フードアナリスト協会所属)の重盛高雄氏が解説する。

「カレーの辛さからご飯の量、上にのせるトッピングまでお客さんが自由に選ぶことができるので、家族連れで行ってもそれぞれが好きなカレーを注文できる安心感があることが支持される理由だと思います。

 それだけメニューを多様化すると各店のオペレーションが大変になるので他チェーンは真似できません。ココイチはFCオーナーやスタッフ教育をはじめとする店舗運営のノウハウを高めてそれを可能にしているのです」

 ココイチには独自の“のれん分け制度”があり、一定のスキルを有して審査基準を満たせばオーナーとして独立できる仕組みがあるという。「審査に通ればお金がなくても壱番屋の保証で銀行から融資が受けられるので、独立を目指す従業員のモチベーションは高い」(外食専門誌記者)というわけだ。 

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン