気になる衛生面について、日用品大手メーカー・ライオンのお洗濯マイスター・山縣義文氏はこう話す。
「お風呂のお湯は毎日替えたほうがいい。菌が増殖しやすい温度は36度くらい。つまり少し冷めた程度のお湯です。前の日のお湯は冷める途中で菌が増殖しているのです」
衛生面では完全に“入れ替え派”に分がありそうだが、“追い焚き派”が主張する光熱費はどうなのか。節約アドバイザーの和田由貴氏に、追い焚きにかかるガス代と入れ替えた場合の水道代・ガス代を比較してもらった。
「冬場で翌日の浴槽の湯温が水のように冷たくなっている場合、お湯の量が200リットルと仮定すると、追い焚きにかかるガス代は91.7円。夏場で湯温が10度くらいしか下がらなかった場合は32.6円。対して、お湯を入れ替える場合はガス代79円プラス水道代が45.6円で合計124.6円かかる計算になります」(和田氏)
コスト面では追い焚きに軍配。これを「もったいない」と思うか「そのくらいなら新しいお湯で」と思うかは、各家庭の判断に委ねるしかあるまい。
※週刊ポスト2014年2月14日号