金投資には現物(地金)を買う方法のほか、毎月1000円からできる「純金積み立て」や、1株4000円程度から投資できる「金ETF」(金価格に連動した上場投資信託)などがある。インフレヘッジの長期保有を目指すなら、こうした手軽な投資で無理なく買い増していくのが賢明だ。
豊島氏によれば、アメリカがゼロ金利政策解除を実施すれば、ドル建てで1100ドル、円建てでも現在の4600円(1gあたり)前後の相場から400円ほど下がる恐れも出てくるという。
「でも、長期にじっくり保有していればリーマン・ショックやギリシャ・ショックみたいな大きな経済危機が襲ってきたときに思わぬメリットを享受でき、ほかの金融資産で目減りした分を十分に補うことだってできるのです」
日本でもアベノミクス神話は「絵に描いた餅」になりかねない。ならば、経済が疲弊してペーパー資産が紙くずになる最悪のシナリオを想定して、少しばかり現物の金に資産を分散する“余裕”を持ってもいいだろう。