新しい生茶を引っ提げて緑茶カテゴリーでの復権を狙うキリン陣営。くしくもビバレッジの新社長に就任した佐藤章氏は、かつてコーヒーの「FIRE」、そして生茶を生み出したヒットメーカー。歴史あるブランドの強化には並々ならぬ意気込みを持っている。
「キリングループは全社を挙げて<飲み物を進化させることで人の日常を新しくしていこう>と掲げています。やさしさ生茶はカフェインをすべて除去したことで、小さなお子様からシニア世代の方々まで、いつでも誰でも安心して飲めます。緑茶に新しい飲用シーンが広がるという意味で、画期的な商品ができたと自信を持っています」(井尻さん)
同商品の販売目標は、年末までに100万ケース。前出の宮下氏に言わせれば「弱気すぎる」との指摘もあるが、サントリーの特茶のように“嬉しい誤算”が続けば、緑茶の勢力地図は、また一変するかもしれない。
■撮影/渡辺利博