国内

今市市小1少女殺害事件 栃木県警捜査行き詰まり占い師頼る

 栃木県旧今市市(現・日光市)の小学1年生・吉田有希ちゃん(享年7)が殺害されて8年半。6月3日、同県鹿沼市在住の無職・勝又拓哉容疑者(32才)が殺人容疑で逮捕された。

 実は8年前に、霊能力を持つ日光市在住主婦のA子さんは「有希ちゃん殺害犯の名」を捜査員に指摘していた。A子さんがきちんと透視で言い当てていた証拠と証言がある。

 事件発生から2年目の2007年12月、朝の情報番組『スーパーモーニング』(テレビ朝日系)が、この事件の追跡特集を組み、取材の過程で、「捜査員が頼った占い師がいるらしい」という情報を知った番組スタッフは、実際にA子さんにインタビューを行っていた。

 A子さんが透視で犯人は『たくちゃん』と呼ばれているということ、「犯人は正社員ではなくアルバイト暮らし」や「犯行時の車と今乗っている車は違う」など、その時の透視で語っていたと当時の番組ディレクターが証言する。勝又容疑者は無職で、車も犯行時に乗っていたワゴン車は翌年にスクラップにしていたことも今では判明している。

 事件捜査と“異能者”という組み合わせは、最近では、小栗旬(31才)が死者と話ができる能力を持つ刑事役を演じたドラマ『BORDER』(テレビ朝日系)が回を追うごとに視聴率を上げ、大きな話題を呼んだ。また、かつてはTOKIO・松岡昌宏(37才)が演じる高校生が、物や人に触れるとそれに残った過去の記憶の断片を読み取るサイコメトリー能力で警察の捜査に協力して事件を解決するドラマ『サイコメトラーEIJI』(日本テレビ系)も人気となり、フィクションの世界ではおなじみだ。

 栃木県警に対し、本誌はA子さんが捜査員に指摘した事実の有無を質すと、「捜査の一環として、A子さんにお話を伺ったのは事実です」(県民広報相談課)と答えた。

 とはいえ、今回のように事件が起きた時、実際に警察が占い師や霊能力者を頼ることはよくあることなのだろうか。

 元警視庁捜査一課長の田宮榮一氏はこう話す。

「正直、聞いたことがないです。行方不明事件に対して、テレビ局が霊能力者に頼んで透視をしてもらうことはありますが、警察が組織として直接依頼するということは、まずないと思います。

 もちろん、組織としてではなくその刑事が個人的に、自分のルートで参考までにそういったかたがたに話を聞く、というケースならあるかもしれませんが…」

 ちなみにFBIやCIAなどアメリカの捜査機関では、透視者や霊能力者に協力を仰ぐケースも少なくない。

 過去に、アラバマ州のある大学教授が全米の50の警察署を対象に「犯罪捜査の過程で超能力者に協力を求めたことがあるか」とアンケートしたところ、17の署が「ある」と回答したという。

「日本の場合は、非科学的なものではなく、客観的捜査によって解決するという姿勢が根づいていますからね。当時の栃木県警は、かなり捜査が行き詰まっていたのかもしれません…」(前出・田宮氏)

※女性セブン2014年6月26日号

関連記事

トピックス

ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
プーチンと面会で話題の安倍昭恵夫人 トー横キッズから「小池百合子」に間違われていた!
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
長嶋茂雄さんとの初対戦の思い出なども振り返る
江夏豊氏が語る長嶋茂雄さんへの思い 1975年オフに持ち上がった巨人へのトレード話に「“たられば”はないが、ミスターと同じチームで野球をやってみたかった」
週刊ポスト
元タクシー運転手の田中敏志容疑者が性的暴行などで逮捕された(右の写真はイメージです)
《泥酔女性客に睡眠薬飲ませ性的暴行か》警視庁逮捕の元タクシー運転手のドラレコに残っていた“明らかに不審な映像”、手口は「『気分が悪そうだね』と水と錠剤を飲ませた」
NEWSポストセブン
金田氏と長嶋氏
《追悼・長嶋茂雄さん》400勝投手・カネやんが明かしていた秘話「一緒に雀卓を囲んだが、あいつはルールを知らなかったんじゃないか…」「初対決は4連続三振じゃなくて5連続三振」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
NEWSポストセブン