ビジネス

スマホ玩具が爆発的な売れ行き 本格化進んで「本物」も登場

スマホ玩具「フェアリシア」(メガハウス)は電話もネットも可能

 何歳になったら子供にスマホを持たせるか――。携帯普及世代の親にとっては深刻な問題だろう。博報堂が5月に公表したネット調査「子どもの情報機器の接し方」によれば、12歳未満の子を持つ20~40代の既婚女性のうち、子供にスマホを使わせている家庭は30.1%いたという。

 この数字を多いとみるか少ないとみるかは意見の分かれるところだが、同調査では「使い方に悩んだり不安に思う」と答えた母親は55.8%にのぼった。

「早くから情報機器に慣れさせたいと思う反面、有害サイトや動画、チャット・通信などで悪い影響を受けさせたくない」(小学校低学年の子を持つ40代主婦)というのが本音だろう。

 そこで、指で画面をなぞり、写真撮影や親子間だけのメールができたり、知育アプリだけがダウンロードできたりと、機能を限定した子供向けの“スマホ型玩具”が爆発的に売れている。

 一般社団法人「日本玩具協会」の発表では、本格的なスマホ&タブレット型玩具の市場規模は2013年度が87億2200万円。驚くのは210.9%という前年度比だ。中でも流行に敏感な女児向けのスマホ玩具が圧倒的なシェアを誇っているという。

 6月14日から2日間一般公開されている「東京おもちゃショー2014」(東京ビッグサイト/東京都江東区)でも、新たな遊び方を提案したスマホ玩具が多数出展されている。

 スマホ玩具の開発で先駆け的な存在となっているセガトイズは、4年前から発売している「ジュエルポッド」シリーズが女子小学生の間で大人気。累計販売台数は100万台を突破した。

 8月には撮影した写真のお絵かき機能や知育アプリをパワーアップさせた5インチのタブレット版(ジュエルパッド/オープン価格だが2万円以下を想定)まで発売する予定だ。

「指を広げて画面を拡大できる『ピンチアウト』やSDカードでの写真管理、メールの近距離通信機能など、シリーズを重ねるごとに機能は本物のスマホに近づいてきましたが、あくまで女子小学生を対象にした“おもちゃ”を意識しています。ただ、最近はスマホを使える子供もますます低年齢化していて、3歳で『ジュエルポッド』を持っている家庭もあります」(セガトイズ広報担当者)

 タカラトミーは、無料通話アプリ「LINE」を使った交信が楽しめる玩具「マイタッチスマート ラインフレンズ」を昨年より発売して10万台を超える販売台数を記録。

 従来は玩具同士でしかやり取りができなかったが、8月に発売する最新機種は、ブルートゥース(近距離無線通信)で親が持っている一般的なスマホにメッセージやスタンプが送れるようになるという。

 また、タカラトミーは7月に導入される女児向けのアーケードゲーム「プリパラ」と無線LAN通信ができるゲーム連動のスマホ玩具も発売。昨年、テレビアニメとの連動などにより150億円市場を形成して大ヒットしたバンダイのゲーム機「アイカツ!」を追撃する構えだ。

関連記事

トピックス

米倉涼子
《米倉涼子の自宅マンション前に異変》大手メディアが集結で一体何が…薬物疑惑報道後に更新が止まったファンクラブは継続中
火事が発生したのは今月15日(右:同社HPより)
《いつかこの子がドレスを着るまで生きたい》サウナ閉じ込め、夫婦は覆いかぶさるように…専門家が指摘する月額39万円サウナの“論外な構造”と推奨する自衛手段【赤坂サウナ2人死亡】
NEWSポストセブン
自らを「頂きおじさん」と名乗っていた小野洋平容疑者(右:時事通信フォト。今回の事件とは無関係)
《“一夫多妻男”が10代女性を『イヌ』と呼び監禁》「バールでドアをこじ開けたような跡が…」”頂きおじさん”小野洋平容疑者の「恐怖の部屋」、約100人を盗撮し5000万円売り上げ
NEWSポストセブン
ヴァージニア・ジュフリー氏と、アンドルー王子(時事通信フォト)
《“泡風呂で笑顔”の写真に「不気味」…》10代の女性らが搾取されたエプスタイン事件の「写真公開」、米メディアはどう報じたか 「犯罪の証拠ではない」と冷静な視点も
NEWSポストセブン
来季前半戦のフル参戦を確実にした川崎春花(Getty Images)
《明暗クッキリの女子ゴルフ》川崎春花ファイナルQT突破で“脱・トリプルボギー不倫”、小林夢果は成績残せず“不倫相手の妻”の主戦場へ
週刊ポスト
超有名“ホス狂い詐欺師風俗嬢”だった高橋麻美香容疑者
《超有名“ホス狂い詐欺師風俗嬢”の素顔》「白血病が再発して余命1か月」と60代男性から総額約4000万円を詐取か……高橋麻美香容疑者の悪質な“口説き文句”「客の子どもを中絶したい」
NEWSポストセブン
迷惑行為を行った、自称新入生のアビゲイル・ルッツ(Instagramより)
《注目を浴びて有料サイトに誘導》米ルイジアナ州立大スタジアムで起きた“半裸女”騒動…観客の「暴走」一部始終がSNSで拡散され物議に
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《異なる形の突起物を備えた光沢感あるグローブも…》10代少女らが被害に遭った「エプスタイン事件」公開された新たな写真が示唆する“加害の痕跡”
NEWSポストセブン
「みどりの『わ』交流のつどい」に出席された秋篠宮家の次女、佳子さま(2025年12月15日、撮影/JMPA)
佳子さま、“ヘビロテ”する6万9300円ワンピース 白いジャケットからリボンをのぞかせたフェミニンな装い
NEWSポストセブン
オフシーズンを迎えた大谷翔平(時事通信フォト)
《大谷翔平がチョビ髭で肩を組んで…》撮影されたのはキッズ向け施設もある「ショッピングモール」 因縁の“リゾート別荘”があるハワイ島になぜ滞在
NEWSポストセブン
愛子さまへのオンライン署名が大きな盛り上がりを見せている背景とは(時事通信フォト)
「愛子さまを天皇に!」4万9000人がオンライン署名、急激に支持が高まっている背景 ラオス訪問での振る舞いに人気沸騰、秋篠宮家への“複雑な国民感情”も関係か
週刊ポスト
群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン