コメントを聞きながらメモを取るなど、熱心に聞き入る参加者も
「行動を起こせば必ず何かできます! 小泉(純一郎)さんへのファンレターのつもりで応募した改革論文が党の目に留まり、電話連絡があった際に『5分以内に行きます』と返事をしたことで、1000人を超える応募者の中から立候補が決まりました。
また、出世して成功するには、例えば上司に『ボールペンを持って来い』といわれたら、黒、赤、青のボールペンにメモ帳も添えて渡す“プラス1”の発想が必要です」(杉村さん)
どちらかといえば親たち世代が、普通に実践してきたようなポジティブな働き方だが、杉村さんの話術もあり、若者世代にはかえって新鮮に心に響いたようだ。キャリアアップの手段のひとつとして、転職も当たり前の選択肢だった親世代とは、社会的な背景に異なることはあっても、行動力や“気の利いた対応”が、立場を引き上げてもらうきっかけになることは、今も昔も変わりない。
最後に改めて3人それぞれから、仕事で成功する秘訣やアドバイスが出されトークショーは閉幕した。
「外の世界を知ることで、自分の価値観を知ること」(田中さん)
「やりたいことをやり続けるか、目の前のことを100%やること」(ナカムラさん)
「全然興味のない分野の本を月1冊読み続けて、自分の可能性や幅を拡げること」(杉村さん)
仕事の悩みは、なかなか親や家族に話せないことも多いが、人生や働くことの大先輩でもある親の言葉は、友人や同世代とはまた違った重みや気付きがあるはずだ。また、親の側も時には“我が子へ”といった視点を離れ、共に社会で働く先輩の1人として、仕事の楽しさや悩みについて話し合ってみるのも、お互いの刺激になるのかもしれない。