芸能
2014.09.04 07:00 週刊ポスト
滝田栄 三國連太郎の壮絶役作りを聞き芝居への意識が変わる
「文学座養成所を三年やっている時に誘いを受け、『舞台で飯が食える』という言葉に惹かれて四季に行くことにしました。
四季では運が良ければ『ジーザス・クライスト=スーパースター』のような大人向けの舞台に参加できるのですが、ほとんどは全国を旅して回りながら子ども向けのミュージカルをしていました。それが、僕はどうしても好きになれなかった。ぬいぐるみみたいなのを着て演じろと言われた時は『やれません』と断って、半年間も仕事がなかった時もありました。
それから四季は浅利慶太さんが『スターは俺一人でいい』とご自分でおっしゃる劇団。『演出された通りにしゃべれ! 動け!』が鉄則。全ての演技は演出家のイメージの中に在って、僕は、そのイメージに成り切ることに、全力を注いだ。メソッドが決まっていて、口の開け方から全て決められた方法論の中で、演出家のイメージに成り切る。
そんな中で、自分なりの役作り、自分なりの声の出し方、話し方、自分の言葉はないのだろうか? と考え続けました。
それで、戌井さんが言われた十年が過ぎた時期に差し掛かったので、ぼちぼち表に出ていいかなと思うようになり、溜めに溜めたものを引っさげて、テレビドラマの世界に行きました」
●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)、『あかんやつら~東映京都撮影所血風録』(文芸春秋刊)ほか。
※週刊ポスト2014年9月12日号
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