ビジネス

【日本株週間見通し】リクルート上場前の中小型株調整終了か

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の10月6日~10月10日の動きを振り返りつつ、10月14日~10月17日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は下落。週初こそ、予想を上回る改善を示した9月の米雇用統計を受けて、日経平均は大幅に続伸して始まった。しかし、25日線が心理的な上値抵抗となるなか、その後は国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを引き下げ。8月の独鉱工業生産が2009年1月以来5年半ぶりの大幅な落ち込みとなるなど、世界景気に対する不透明感から、15600円割れ。さらに8日の米国市場では、FOMC議事録を受けて早期利上げ懸念が後退し、NYダウは270ドルを超える上昇をみせたが、海外株高を活かすことはできず15500円を割り込むと、週末にはNYダウの300ドル超の下落を受けて、15300円を割り込む波乱の展開に。

 もっとも、足元では海外勢による断続的な売りが続いていたほか、為替市場では円安一服、世界経済に対する不透明感から目先的な調整はある程度は想定されていた感はあった。しかし、16日に上場が予定されているリクルート<6098>参戦のための換金売りといった見方がされていたとはいえ、新興市場の主力銘柄を中心とした中小型株の大幅な調整が需給悪化への警戒にも。

 今週は米国では決算発表が本格化してくる。ゴールドマン・サックスなど大手金融機関のほかインテル、グーグルなどが決算を予定しており、決算を受けた米国市場が不安定な値動きをみせてくると、東京市場も一段安が警戒されてきそうだ。足元の円安一服によって業績上振れ期待が後退していることもあり、利益確定の流れが強まる一因にもなりかねないだろう。

 一方、リクルート<6098>が上場する。週半ば以降の中小型株の調整などは、リクルート参戦のための換金売りとの見方がされていた。受け渡しベースでは10日までは換金売りが出るとみられており、今週以降は、資金が還流してくることも考えられよう。足元の大幅な下げによって値ごろ感も台頭してきており、中小型株への見直しのタイミングとなる可能性はありそうだ。

 また、日経平均は今週の調整で一目均衡表の雲下限レベルまで一気に下げてきた。シグナルは悪化しているが、8月の調整局面においても雲下限が支持線として機能していた。これを割り込んできたとしても、26週線や200日線を意識すれば、ここからの調整幅は100~200日程度となるため、この水準からは押し目拾いのタイミングを見極めるところとみておきたい。まずは、個人のセンチメントを計るため、ミクシィ<2121>、サイバーダイン<7779>、テックファーム<3625>、クラリオン<6796>辺りの動向に注目か。

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン