ハワイ別荘の裁判が長期化している
3年連続、通算で4度目の栄光となるナ・リーグMVPを受賞したドジャース・大谷翔平(31)。ワールドシリーズ(WS)ではMVPの称号を山本由伸(28)に譲ったものの、2試合に先発登板し3本のHRを放つなど二刀流として大車輪の活躍を見せ、WS連覇に大きく貢献した。
そんな“世界一の男”は現在、自身が広告塔になったハワイの別荘プロジェクトをめぐる訴訟の被告人として、トラブルに巻き込まれている。実はWSが始まる3日前、大谷サイドは裁判所にある資料を提出していたのだ。シーズンを戦い抜いた大谷だが、裁判は長期化の様相を呈している——。【前後編の前編】
まずは訴訟の経緯を振り返ろう。訴訟の原告となっているのはハワイの不動産デベロッパー、ケビン・J・ヘイズ氏とブローカーの松本朋子氏の2人。両氏は不動産投資会社であるキングスバーン・リアリティーキャピタル社と共同で、ハワイの高級リゾート開発事業を進めていた。大谷は同社とプロモーション契約を結び、別荘地の購入者1号となっていた。
2024年4月には、「パラダイスを見つけました」「ここは特別な場所」などと語る大谷の広告動画が販売会社のホームページに掲載されるようになる。松本氏は日本のメディアにも出演し、別荘の魅力をアピールしていた。
トラブルが明るみに出たのは今年8月。ヘイズ氏と松本氏の2名が原告となり、「大谷の代理人、ネズ・バレロ氏がキングスバーン社に働きかけ、プロジェクトから外された」として、不当な権力行使だとして大谷とバレロ氏両名を提訴し、損害賠償を求めたのだ。
以降、原告側と大谷サイドの“やり合い”は続いている。裁判資料を読み込んだ在米ジャーナリストが語る。
