国内

舛添都知事 2泊3日韓国訪問費用1007万円、宿泊は1泊7万円

 2月の就任以来、舛添要一・東京都知事の外遊はすでに6回を数える。中でも注目されたのは日韓関係が冷え込む中で敢行された7月のソウル訪問だ。「東京都民の90%は韓国が好き」と現地でリップサービスしてみせたが、その効果は費用に見合うものだったのか。

 7月23~25日の2泊3日の舛添訪韓には、政務担当特別秘書、都の部長級幹部2人、局長級幹部2人ら計10人が同行した。11月6日にこの11人による外遊の総経費が公表された。その額は1007万円。一人あたり100万円近い金額となる。

「予算は約1400万円だったので節約できた」(都庁関係者)とする見方もあるが、詳細を検証すると首を傾げたくなる。

 舛添氏が宿泊したのはソウル一の繁華街・明洞(ミョンドン)のすぐ近くに位置するロッテホテル。38階建てと35階建てのツインタワーからなる高級ホテルだ。ホテル関係者が明かす。

「舛添知事が宿泊したのは新館の『コーナースイート』(約64平方メートル)という部屋です。宿泊費は平日でサービス料込み67万7600ウォン(約7万1000円)になります」

 都条例の規定によれば、知事の出張の際の宿泊料の上限は2万6900円である(滞在地によって異なる。ソウルの場合)。「担当部局の承認があれば上限を超えてもよい」(政策企画局外務部外務課)というが、とても節約旅行とはいえない。

 しかも同ホテルは、舛添訪韓の直前に「反日活動」の舞台となっていた。7月11日に日本大使館の主催する自衛隊創立60周年記念行事が同ホテルで開催予定だったが、前日になって「国民の情緒を考慮する」という理由で場所の提供をボイコットしたのである。

「舛添知事は騒動のことを気にする素振りもなく上機嫌に見えた」(前出のホテル関係者)というから、「総理大臣が会えない韓国大統領と会談できる」と浮かれていたのだろうか。

 23日午前に羽田空港を出発し、昼に金浦空港に到着した舛添氏は「都職員と同行記者をぞろぞろ引き連れ、まるで大名行列」(現地メディア関係者)という中で、ソウル特別市庁舎前にあるセウォル号沈没事故の合同焼香所やソウル歴史博物館を訪れた。

 最終日に行なわれた朴槿恵・大統領との会談は舛添氏が卑屈なお辞儀をするなど屈辱的な内容だったが、会談後にソウル大学で150人の学生を前に講演し、「タイトなスケジュールにもかかわらず、『90%以上の東京都民は韓国が好き』とリップサービスを忘れず、学生から日本語で質問が出ると嬉しそうに答えていた」(同行記者)というから、成果がなくてもよほど充実感を覚えていたと思われる。

※週刊ポスト2014年11月28日号

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン