私は、以前から憧れ就活に警鐘を鳴らしてきました。単に憧れで入り、ミスマッチに苦しむ、という。私自身も憧れから転職や異動をして何度かそういう経験をしました。なんせ、そういう若者を沢山見てきたからです。別に憧れ仕事ではなくても、自分に合ったことをする生き方、働き方も考えるべきです。仕事で心身を壊したり、最悪の場合、命を落とすのは健全とはいえません。
何度も言うように、エステ業界=悪と言うつもりはありません。世の中には、びっくりするくらい労働環境のよいエステサロンというものもあります。ちゃんと労働法を守り、残業もないのです。今回講師に来ていただいた経営者の方が経営するサロンは、残業ほぼなく、ノルマはあっても達成できないからと言って不利益が課されることはないという環境になっていました。一人ひとりの美しくなりたいという欲求もあるわけですし、それに貢献できるという意味で大事な産業です。エステではありませんが、私自身、美容室やマッサージにはかなりのお金を払っています。
ただ、このようなミスマッチ、早期離職の悲劇を繰り返すのもいかがなものかと思うのです。憧れだけでなく、職場としてどうなのかという視点を持ちたいところです。この業界の職場環境が少しでもよくなることを私は祈っています。
昨年、「ブラック企業」は「ユーキャン新語・流行語大賞」でベストテンに入りました。今年もブラック企業関連のキーワードでは「ワンオペ」がノミネートされました。社会問題として認識されるのは良いことですが、この賞に労働問題系のキーワードが入ってしまうこの国はどうしたものなのですかね。