ライフ

花嫁修業しつつ大企業に「腰掛け」 昭和OL全盛期はいい時代

 ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、オバさんたちに美しく生きるためのアドバイスを送るこのコーナー。今回は、OLについてのお話です。

 * * *
 今週は、代表的な昭和語、「OL」についてお話しします。「OL」とは、いうまでもなくオフィス・レディーの略ですが、今はほとんど聞くことがありません。女性が働くことが当たり前になって、あえて“働いている”ことを強調する言葉は、必要なくなったのでしょうね。

 思い返せば、昭和のOLさん全盛期はいい時代でした。花嫁修業に励みつつ、大手企業に「腰掛け」で入社し、すごろくの「あがり」は寿退社。

 もし今、“お嫁入りするまでの少しの間”なんて気分でお勤めしたら、たちまち上司から白い目で見られてしまいます。

 そんな昭和の「OL」と入れ替わるように現れたのが多種多様な「OLさん」で、現代のオフィスで大いに幅をきかせています。例えば…自分の権利ばかりを主張して威張っている「オールド・レディー」、別名「お局レディー」。あるいは、アレして、コレしてと、若いお嬢さんに指図するばかりで微動だにせず、すっかり体が育ってしまった「大きなレディー」。

 芸能リポーター以上の熱意で、社内スキャンダルをかぎまわって、スクープを飛ばす「大きなお世話レディー」。なかでも、周囲に迷惑をかけているのは、イタい若づくりで悪目立ちしているうえに、やたら若い人の輪に入りたがる「お邪魔レディー」です。

「なにそれ? 教えて、教えて~」と、会話の腰を折るだけじゃありません。人気のレストランの話をしていれば、「私も行きた~い」と割り込んでくる厚かましさ。

 世代の違う人と会話を合わせるのは、かなり面倒臭いことだし、目上の人から食事に同席したいと言われたら、むげには断れません。

 しかも、こういう図々しい人に限って、周囲に「特別扱い」を強要します。誤解のないよう、申し上げますが、私は、「特別扱い」を要求すること自体、ちっとも悪いことだと思っていません。

 オンナの幸せは、どれだけ多くのかたに、華麗に“えこひいき”していただけるかにかかっているとすら思っています。かわいい女性や仕事のできる女性が「えこひいき」されるのは当然だし、「えこひいき」されたいのなら、それ相応の努力を重ねなさいと、私は言いたい。

 この真理を理解しないで、「○○さんばっかり、ずる~い」なんて、悪口を言う方がおかしいんです。断言します。女性の幸せな人生は「えこひいきの積み重ね」にあります。

 周囲から「特別扱い」される資格を、ずっと持ち続ける女性こそが、美しく光り輝くのですよ。オバさん、万歳!

※女性セブン2014年12月18日号

関連記事

トピックス

和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン