ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、オバさんたちが美しく健康に生きられるようにアドバイスを送るこのコーナー。今回は、植松さんがテレビ収録で感じた、画面写りの扱いについてのお話です。どうやらスタッフの対応が以前とは異なっているようです。
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テレビが地デジ化した頃は、年末の紅白歌合戦を見ながら、往年の歌手のかたがたのお顔が「メイクを変えた」だの「老けた」だの、「おつくりが変わった」だの、「相変わらずきれい」などと、呑気に口にしていたものです。だって「人ごと」ですから。
それがここ最近、テレビの収録現場で、私に対して当てられている照明の数が、若い共演者より明らかにひとつふたつ多いのですよ。最初は、照明を当てしわを“飛ばして”もらえるのが嬉しかった。「大女優仕様?」と。それが今や、「私だけ明るく照らさないと、顔の老け感がバレる」とわかってしまい、思わず首を激しく左右に振って、「理由を推測するの、や~めた」。
私は20年近く前から、「白い服は“レフ板効果”がある」と言ってましたが、“レフ板効果”を本当に必要としているのは、「今」だったんです。でも、そのテクニックをさんざん駆使してしまって、さてどうしたものか。テクニックというのは、若いときに使い切ってしまうものではなかったのですね。
とはいえ、今年も顔を健康的に見せてくれるきれいなピンクを着たり、美しいものを見て感性を磨いたりと、できることはすべてやりつくします。そのすべてを皆さまに報告しますのでお楽しみに。オバさん、万歳!
※女性セブン2015年1月29日号