砂糖不使用や高カカオポリフェノールをうたったドクターズチョコや、アミノ酸などリラックス成分を加えたものが注目を浴びている。レシピサイトでは、生クリームの代わりに豆腐を使ったチョコトリュフが人気だ。そして、ダイエットの面からも人気が高い大豆をまるごと摂れる大豆バー『SOYJOY』にもアーモンド&チョコレートがある。罪悪感に悩まされずにチョコレートを食べたい人へのプレゼントにもぴったりだろう。
ますます広がりを見せる日本のチョコレート市場だが、勝間さんは「成熟の余地がまだたくさんあります」という。
「チョコレートは味だけでなく、食感を味わう食べ物でもあります。テクスチャーと呼ぶのですが、口中で溶け出すなかで、どこが硬くてどこが柔らかくなるのかを楽しむもの。口触り、溶け方、歯や舌への感触、ココアへの中毒性などいろんなもののミクスチャーを味わう。だから官能的なんですね。チョコレートとは食感を楽しむものという認識がもっと広がってほしいですね。
新しいチョコレートの楽しみ方を知るという意味では、バレンタインデーはよいイベントです。女性が選んだものを男性が食べる文化ですから。男性でも食べ物にこだわる人はいますけれど、圧倒的に女性のほうがチョコレートについてはセンスがある。女性から教わりながら、日本のチョコレート市場は成熟していくのだと思います」
義理チョコ、本命チョコだけでなく、友チョコ、自分チョコなど贈るパターンのバリエーションが多様化したこともあり、チョコレートを食べる機会が増えるバレンタインデー。今年は素材や食感、健康的な”ヘルチョコ”など、チョコレートの特徴に気持ちをこめてみてはどうだろう。
撮影■山崎力夫