2月28日夕方、岡山県倉敷市の美観地区にある大原美術館前には、日の丸を手に持った1600人を超える人々が詰めかけていた。
午後5時半過ぎ、そんな雰囲気の中、佳子さま(20才)が美術館前に到着されると、その空気は一変して明るくなる。
「佳子さま~!」
「キャー!」
「佳子さま万歳!」
次々とあがる歓声に応えられ、佳子さまは最高のプリンセススマイルで手を振られ、美術館の中へと入られた。
この日、佳子さまは父・秋篠宮さまとご一緒に大原美術館を訪ねられ、大原謙一郎理事長(74才)や高階秀爾館長(83才)らの案内で作品を鑑賞された。今回の岡山訪問は、佳子さまにとって成年皇族として初めての地方でのご公務となった。
ご鑑賞中の秋篠宮さまと佳子さまのご様子について、同美術館の虫明優副館長はこう振り返る。
「佳子さまはモネの『睡蓮』、『積みわら』やカミーユ・ピサロの『りんご採り』など印象派の画家の絵をとても興味深そうにご覧になっていました。秋篠宮殿下は美術がお好きで、知っておられることや感想などを佳子さまに、ささやくように話されていたのも印象的でした。
また当館では、この10年ほど若手のアーティストに滞在費や制作費を負担して、思う存分、制作に没頭してもらい、でき上がった作品を展示しています。その中には大作や変わった作品を手がけるアーティストも多いんです。
佳子さまは、それらの作品をご覧になられて“皆さん、こういう大作に挑戦できてよかったですね。それに、いろいろな表現方法があるものなんですね”と驚かれていました」
ちなみに、この大原美術館の創立者の大原孫三郎氏の息子・総一郎氏の次女は、皇后・美智子さまの弟で日清製粉グループ本社名誉会長相談役の正田修氏(72才)に嫁いでおり、創業者一族は天皇家にとって親戚にあたる間柄なのだ。つまり、今回、おふたりを案内した謙一郎氏(総一郎氏の長男)も親族ということになる。
そして、もうひとりの案内役の高階氏も佳子さまと縁が深い。昨年、佳子さまが成人を迎えられた際に、公募でティアラのデザインが決められたが、この審査員を務めたのが、高階氏だった。
「佳子さまはティアラを大変お気に召されていますから、あのティアラを選んだ高階館長に直接お礼の気持ちを伝えたいとの思いもあり、秋篠宮さまにご同行されたのかもしれませんね」(皇室記者)
※女性セブン2015年3月19日号