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痔は受診に二の足を踏む人は多いものの手術になるケースは少数

 日本人の3分の1がなるといわれている痔。もしあなたが痔かもしれないと思ったら、まずは市販薬を試してみよう。

「薬には、座薬と塗り薬、内服薬があります。内服薬は便通をよくしたり、炎症を和らげたりするものが多い。座薬は肛門内に挿入し、体温で徐々に融けていくものなので、主に内痔核や裂肛に使用します。またチューブの先を肛門に差し込む注入タイプの塗り薬もおすすめです。外痔核には、肛門周辺の患部に直接塗れる塗り薬がいいでしょう」(マリーゴールドクリニック・山口トキコ院長)

 ステロイド入りの塗り薬があるが、平田院長はおすすめしないという。

「ステロイド剤は即効性に優れていますが、皮膚が弱くなるんです。私の病院では使っていません」(平田院長)

 痔には主に「痔核(いぼ痔)」「裂肛(切れ痔)」「痔ろう(あな痔)」があるが、痔ろうは手術でしか治せないので、膿が出たと思ったら、すぐ病院に行こう。また痔核や裂肛でも、市販薬を使って1週間ほど経っても効果がみられないなら受診しよう。

「なかには数年間も病院を受診せずに放置していたら、直腸がんだったというケースもあります。症状が似ているため、間違えて痔と思い込んでしまうんです」(平田院長)

「手術は大変そう」という理由で受診に二の足を踏む人は少なくないが、実際に手術になるケースは少数だ。

「痔ろうは手術が必要ですが、痔核と裂肛は約9割が手術をしなくても治ります。症状にもよりますが投薬治療と生活習慣の改善を2~3か月ほどすれば済みます。病院を選ぶ際には、日本全国に約130人いる日本大腸肛門病学会の指導医かどうかをひとつの基準にしてもいい。指導医はこれまでの手術件数が多いなど経験豊富です。病院に行く前に電話で聞いてみてください」(平田院長)

※女性セブン2015年3月26日号

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