国内

佐世保同級生殺害事件 容疑者の継母が責任全うしようとする

 昨年7月27日、長崎県佐世保市内にあるマンションの一室で、高校1年のA子(16才)が同級生を殺害し、遺体をバラバラにしたという衝撃事件から8か月が経とうとしている。

 事件が起きた背景には、A子が一昨年10月に実母を亡くしたこと、その直後に実父が30代の女性・B美さんと再婚したこと、また同時期に、父親によってA子が祖母と養子縁組をしており、実家から出てマンションで一人暮らしを始めたことなどがあった。

 それゆえA子の父親は、猛批判を受け、事件から2か月後の昨年10月5日、自宅で首つり自殺。さらにその後を追うように、A子の養母であった祖母は病死した。

「A子は未成年ということもあり、慎重に精神鑑定が進められている段階。通常、こういった事件の場合、親の監督責任が厳しく追及されるのですが、父親も祖母もいなくなった。そこで今、すべての責任を一身に背負っているのが、後妻となったB美さんなんですよ」(全国紙記者)

 B美さんにとってはわずか結婚生活5か月の間に人生が激変してしまった。A子が事件を起こした後、すぐに父親と離婚することもできた。また彼が自殺した後、実家に出戻ることだってできただろう。

「でも彼女は、今でもA子の継母として名前を変えることなく責任を全うしようとしているんです」(前出・全国紙記者)

 B美さんを幼い頃から知っており、娘のように思っているという人物が話す。

「B美は年明けに、久々に佐世保から帰ってきてたんです。急にね、B美の母親が亡くなったんですよ…。事件後、かなりの精神的ストレスで入院している時期もあったりしてね。B美は相当ショックを受けていたけど、“今は立ち止まっている場合じゃない”って話していたんですよ。どうも、億単位の損害賠償請求がきたみたいで。遺族からの民事裁判はもちろん、あとは、殺害現場となったマンションが事故物件になったとかで、そっちのほうも賠償請求がきそうだというようなことも話していました」(前出・知人)

 またB美さんには、まだ大学生のA子の兄の「弁護士になる」という夢を叶えてやりたいという思いがあるそうだ。

「B美は自分の財産を整理して、A子のお兄さんに生前贈与する手続きをしたみたいなんです。彼が司法試験の勉強をして、とりあえず独り立ちするくらいまでの学費や、もろもろ生活ができるようにしたって。なんでそこまでB美がするかは、ぼくには全然わからない。

 だって彼女は、A子の父親とは結婚生活たった5か月だったし、A子の兄とは事件前は2~3回しか会ってないんだから。ともかくB美は、借金してでも賠償請求には応じようとしています。そして、その後の自分の人生よりもまずはA子の兄の人生のために、今自分ができることを考えている。それでどうしようもなくなったら最後の最後は、“自己破産するしかないかなぁ”なんて言っていました」(前出・知人)

※女性セブン2015年4月9・16日号

関連記事

トピックス

グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
民放ドラマ初主演の俳優・磯村勇斗
《ムッチ先輩から1年》磯村勇斗が32歳の今「民放ドラマ初主演」の理由 “特撮ヒーロー出身のイケメン俳優”から脱却も
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン