「東大など国立大学出身のベンチャー経営者が増えているとはいえ、卒業生が官僚、研究職に進む割合が高いことはまだまだ変わりません。
またこの結果は文系学部が中心の私立大に対して、国立大に理系学部が多いことも影響している。彼らは一流企業に就職することが多いが、日本では技術職が社長にたどり着くことは少ないからです」(前出・石渡氏)
しかし高額報酬社長上位100人に目を移すと結果はガラリと変わる。東大が12人で首位。慶大が11人で2位につけた。日大は3位に落ち、以下、一橋大、早大、中大が並ぶ(4人)。
注目は269万人データでは50位にもランクインしなかった一橋大(67位・894人)である。1学年の定員が1000人に満たない規模を考慮すれば驚異的といえる(1位の東大は約3000人)。今回のランキング外ではあるが大塚家具の大塚社長も一橋大出身だ。前出・石渡氏の話。
「企業の採用部門担当者の間では“東慶早一”という言葉もあるほどで、経済界における一橋大学の存在感は非常に大きい。前身が東京商科大だっただけに、伝統的なブランド力をもっています」
※週刊ポスト2015年5月1日号