国内

大河ドラマ館 龍馬・官兵衛は人気も花燃ゆが期待外れの理由

 高視聴率を叩き出す大河ドラマは題材ゆかりの地にしてみれば観光客を集める絶好の「町おこし」の道具だ。だが、今年ばかりはどうもその皮算用は大ハズレ。ついに視聴率が1ケタを記録した『花燃ゆ』(NHK)にあやかろうとした施設には閑古鳥が鳴いている。

 JR防府駅(山口県)近くの複合商業施設「ルルサス防府」の多目的ホール内にある『ほうふ花燃ゆ大河ドラマ館「文の防府日和。」』も閑散としている。年間目標入場者数30万人に対し、4月13日時点で入場者は1万6500万人にとどまっている。

 大河舞台・山口県下には、防府市の他に萩市にもドラマ館がある。萩市の『文と萩物語 花燃ゆ大河ドラマ館』は「4月13日時点で入場者は7万8437人で、目標は40万人」(萩市商工観光部大河ドラマ推進室)とまずまずの集客だ。

 それだけに防府の大河ドラマ館の不人気が際立つのだが、松下村塾のあった萩市はともかく、なぜ防府市に建てられたのか。地元紙記者も疑問を口にする。

「防府は文と楫取が晩年を過ごした町で、市内の大楽寺には夫妻の墓所がある。とはいえ、夫妻の老後の話は出てきたとしても最後のほうの1話か2話分でしょう。地元でも知名度は低く、防府市民の関心は低い。ちなみに大楽寺は夏目雅子さんのお墓があることで有名です」

 それでもドラマ館が作られた背景には地元への経済効果の期待があったのだろう。大河ドラマ館は、自治体が名乗りを上げて資金を拠出し、企画・制作はNHKエンタープライズが仕切る。

 2008年に放送され、平均視聴率24.5%を叩き出した『篤姫』では、鹿児島市と指宿市にドラマ館がオープンし、合計で84万人超を集めた。

 平均視聴率18.7%の『龍馬伝』(2010年)では、高知市、安芸市、土佐清水市、檮原町の4か所で『土佐・龍馬であい博』を開催して合計92万人超が来場。昨年の『軍師官兵衛』(平均視聴率15.8%)では、『ひめじの黒田官兵衛 大河ドラマ館』など関連施設に61万人超が訪れた。

「『龍馬伝』による高知県への経済効果は535億円と日本銀行高知支店が試算した。『軍師官兵衛』の時は姫路城人気もあって、経済効果は243億円といわれた。近年、大河ドラマとドラマ館はセットになり、全国各地で大河ドラマの招致合戦が活発化している」(全国紙社会部記者)

 では、『花燃ゆ』のドラマ館集客が期待外れの理由は何なのか。

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン