東京・品川区。山手線と地下鉄の駅からそれぞれ徒歩1分の好立地に、今年販売の首都圏の物件で注目度ナンバーワンというタワーマンションが建設中だ。驚きはその価格である。
周辺では坪単価400万円が相場だが、このマンションは坪600万円前後。約6割の部屋が「億ション」で、最上階には4億円台の部屋もある。そんな強気の価格設定でも資料請求件数は約2万件、休日のモデルルームの来場者数は150組以上と人気を博している。
5月中旬、都内有数の文教地区である文京区の高級マンションの中古物件を内覧した会社員は、営業マンにこういわれたという。
「数年前の新築当時、この90平方メートルの部屋の販売価格は8500万円程度。いまは1億円まで上がってますが、それでも高くない買い物ですよ。内覧希望者が並んでいるので、購入されるなら早めに決めてください」
不動産経済研究所によると、70%超で好調とされる新築マンションの4月の契約率は75.5%。昨年の平均販売価格は5060万円と22年ぶりに5000万円の大台を超え、今年4月には5305万円に達した。
※週刊ポスト2015年6月5日号