「事務所に入って、そこが潰れて、また別の事務所に移って、そこではマネジャーが急にいなくなって、いつの間にか僕がマネジャーになっていました。タレント40人を抱えた事務所です。でも、やりながら、これはちょっと違うな、ぼくには合わないな、と暗中模索です。
どうしょうかなぁ、といろいろ考えて、何日も書店をウロウロして、資格の本だとか手に取ったり、父親のやっている不動産、宅建の資格を取ろうかなとか、いろいろ迷っているうちに気象予報士の本が目に留まったんです。
昔から、自然と空が好きだったし、なんかちょっといいなと思い始めて、それからテレビの天気予報を意識するようになりました。すると、同じようにみえていた天気予報も伝える人によって、伝え方によって全然違うなと気づいたんです」
本格的に気象予報士になるための勉強を始めたのは、25才の時。しかし、気象予報士の試験は狭き門だ。
「気象予報士の試験って、5%しか受からないんです。それで3段階試験があって、1段階ずつ受けていけるので、僕は1年半かけて3段階をひとつずつ受けていきました。
2009年に気象予報士の試験に受かりましたが、すぐに仕事が来るわけじゃありませんでした。キャスターをやりたかったんですけど、どうやっていいのかもわからないんです。それで、iPhoneに動画の機能がありますよね。それを使って、自分でカメラを回して、天気予報の練習をずっとやっていたんです。
そうして撮影したものを、東京の気象関係者やテレビ関係の人たちに見せて回っていました。それこそ、三脚持ってフジテレビのあるお台場に行ったり、テレビ朝日の前に行き、テレビで天気をやっている場所そのままでやったりもしました。」
そうこうしているうちに、ウェザーニュースや読売テレビの目に留まる。