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為替相場 6月中間決算の方が12月本決算より影響度が高い訳

 30年以上の経験を持つ為替のスペシャリストで、バーニャマーケットフォーカスト代表の水上紀行氏は、季節のイベントが相場転換のきっかけになることに注意すべきと指摘する。以下、その理由を水上氏が解説する。

 * * *
 相場転換の「きっかけ」は四季折々にあります。たとえば年末の12月は世界的にお祭りムードとなり、為替担当者も浮かれるのか、相場は凪の状態になりがちです。このように季節のイベントが相場に大きな影響を与えます。

 中でも、6月末の欧米の中間決算は影響大です。6月の中間決算だけではなく、12月の本決算でも、それまで保有してきた「ユーロ買い、ドル売り」という反対取引が、相場のテーマにかかわらず発生するものと考えています。

 たとえば、ユーロ/ドルの売りポジションをキャリー(持越し)してきたとしたら、実際にこの売り持ちポジションを、買い戻すという反対取引によって、損益を確定します。決算処理のために、具体的なユーロ買いが発生することになり、少なからず、為替相場に影響を与えています。このことを知らないで、それまでの相場観で、相場は引き続き上がるあるいは下がると見ていますと、なぜ突然相場が反転したのかがつかめず、場合によっては大きな損失を被ることになりますので、十分警戒する必要があります。

 なぜ6月の中間決算の方が、12月の本決算より、相場への影響度が大きくなりがちになるかと言いますと、それは、6月の中間決算が終わると、7月、8月が夏休みシーズンに入り、本格的に下期のスタートは9月になるため、下期の実働日数は、上期に比べて少ないためだと見ています。

 それでは、ここで、具体的な中間決算に絡んだ過去の相場展開の例を見てみましょう。

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