現場にいたマネージャーに直撃すると「すみません、お答えできません」と繰り返すばかり。炎上商法ではないかとの批判があることをぶつけると、「そんなことはない。迷惑しているんですよ。(マネージャー業を)15年間やってきたんですけど、こんなことは初めてです」と憤り、それ以上は口をつぐんだ。
地下アイドルの現場で何が起きているのか。アイドル事情に詳しい社会学者・濱野智史氏はこう語る。
「地下アイドルの活動シーンは、一般に想像されている芸能界とはだいぶ違う。大手の事務所に所属しているグループはほとんどなく、活動は本人たちに任せきりのケースがほとんどです。
現在のアイドル界は明らかに供給過多です。地下アイドルたちは限られたファンの関心をつなぎ止めることに腐心し、精神的に追い込まれている。そうした中ではおかしな行動を“個性”としてアピールし、とにかく注目を集めて話題になればいいと考えるアイドルもいる」
自殺未遂が狂言だったとは断言できないが、そうしたトラブルさえ「売り」にする世界があることは事実だ。まばゆいスポットライトが当たるアイドルブームの裾野には、深い闇が広がっている。
※週刊ポスト2015年7月3日号