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進化する冷やし中華 こだわり店から常識覆す新作が続々登場

ぶしゅんかんを使った新しい冷やし中華(支那そばや)

 夏の風物詩・冷やし中華が、料理人の斬新なアイデアと飽くなき探求心でここ最近大きな進化を遂げている。昔ながらの王道を凌駕する人気を見せる新しいスタイル。Webサイト「ラーメンバンク」を運営するラーメン評論家の大崎裕史氏が語る。

「5年ほど前からラーメン専門店が積極的に新作を作り始めています。ラーメン店ならではのこだわりは、麺やスープ、具材に求められたこれまでの常識を覆し、新鮮な発想に溢れています。

 ぶしゅかんという珍しい柑橘類を具材に使った『支那そばや』(神奈川県横浜市)がその代表格で、ぶどうをトッピングした『麺屋 江武里』(東京都台東区)や納豆をのせた『カラツケ グレ』(東京都台東区)、煮干しのダシを使うという新発想の『ふくもり』(東京都世田谷区)など、独創的な味が支持を集めています」

 進化を遂げるのは冷やし中華だけではない。冷やしラーメンや冷やし担々麺、冷麺の「冷やし系」麺類も新しい味が続々誕生している。

「東北では半世紀前からある冷やしラーメンですが、東京で『冷やし麺』を定着させたのは『麺屋武蔵』(東京都新宿区)。『同じ物は2度と作らない』という考えで、次々と新メニューを生み出しています」(大崎氏)

 暑さが厳しくなり、食欲が落ちるこれからの時期。新しい夏の味を食べ歩いてみてはいかがか。

撮影■小松潤

※週刊ポスト2015年7月17・24日号

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