残る期待はノートパソコンの代替用途だ。近年、画面とキーボードを切り離せばタブレットとして持ち運べるパソコンは増えている。
米マイクロソフトが6月に発売したタブレット『Surface(サーフェス)3』も、パソコンと同じ機能を持つ「Windows8・1」を搭載しながら、キーボード利用だけでなくペンやタッチでも操作できる“2イン1”需要の取り込みを狙っている。
だが、こうしたパソコン陣営にも課題はある。
「セパレートスタイルのパソコンは、重さやバッテリー容量などの機能がタブレット専用製品よりも劣っているものが多いうえ、着脱の仕方がマグネットで止めるような製品は安定性が悪く、さまざまなシーンや用途で使いにくいという声も聞かれます。
なにより、スマホがこれだけ普及している中で敢えてノートパソコンを購入する人は、キーボード操作で昔ながらの使い勝手を求め、タブレットで代替するのには抵抗のある層も多い。そうした人たちにタブレットの魅力を訴求するためには、それ相応の付加価値をつけていく必要があります」(安蔵氏)
「帯に短し襷に長し」のままでは、タブレット離れは一層進んでしまうだろう。