ちょうど先日、私はコミッショナーと電話でこの話をしたんです。その時に、試合時間を短くする方法があると提案しておきました。
それはピッチャーとキャッチャーの間のサインの交換を、昔のようにグー、チョキ、パーの1発サインで出すことに決める、というものです。サインが複雑になったことが、試合時間が大幅に伸びることになった最大の要因だからです。12球団の代表が集まって、プロ野球の将来のために「サインをグー、チョキ、パーに戻す」という話し合いをするべきなんですよ。
そのために、サインを盗むスパイ行為に厳罰を処さなければならない。かつては球場のバックスクリーンにカメラを設置して、キャッチャーの手元をズームアップしてベンチ裏で解読し、自軍に伝えるというスパイ行為が横行し、問題になりました。
過去、スパイ行為が発覚したことでスコアラーなどに職務停止処分が下されたことはあるが、この際コミッショナーは、「スパイ行為が発覚したら球団に1億円の罰金」くらいの思い切った策を講じないといけないと思いますね。
●ささき・しんや/1933年、神奈川県生まれ。慶大卒業後、高橋ユニオンズに入団。実働4年で引退し、26歳の若さでNET(現・テレビ朝日)の解説者に就任。1976年からは『プロ野球ニュース』(フジテレビ系)の司会者として人気を博す。
※週刊ポスト2015年8月21・28日号