ライフ

身近な人が亡くなった後の年金関連手続きについて専門家解説

 身近な人が亡くなると、個人を偲び悲しみに暮れる一方で、葬儀費用や香典返しなど出費がかさむことに驚かされる。その一方で、実はもらえるお金があることは忘れがちだ。21万部の大ベストセラーとなっている『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』(自由国民社刊)の監修者で司法書士の児島充氏が年金関連の手続きについて解説する。

【1】年金の受給停止・未支給年金の受給手続き

 年金受給者が死亡した場合、年金受給を停止する手続きが必要だ。

「手続きが遅れて“死者が年金受給してしまった”場合は、その分を返還しなければならないので注意です」(児島氏。以下「」内同)

 また、「消えた年金」問題や基礎年金番号の未統合により「もらえたはずなのにもらっていない年金」があるケースがある。

「年金支払いの時効は5年ですが、もらい損ねた年金が見つかった場合は過去5年分までの支払いだけでなく、時効を超えた『時効特例分』も支払われるケースもあるので、年金事務所に確認のうえ請求しましょう」

【2】遺族年金の受給手続き

 遺族が受給できるのは主に遺族基礎年金(国民年金)と遺族厚生年金(厚生年金)の2種類がある。

「どちらも5年の時効があるので注意が必要です。遺族年金は世帯の主たる生計主が死亡した際に家族が路頭に迷わないためのものですので、遺族年金の受給資格は『亡くなった人に生計を維持されていた』ことが前提となります。

 具体的には、死亡当時、故人と生計を同一にしていた人がいずれも、年収850万円未満だった状態を指します。ただし850万円以上あっても、今後5年以内に850万円未満になりそうなケースであれば遺族年金の対象となることがあります」

※週刊ポスト2015年9月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン
チャリティーバザーを訪問された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《4年会えていない姉への思いも?》佳子さま、8年前に小室眞子さんが着用した“お下がり”ワンピで登場 民族衣装のようなデザインにパールをプラスしてエレガントに
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉のビジネス専門学校へ入学しようと考えていたという
「『彼女がめっちゃ泣いていた』と相談を…」“背が低くておとなしい”浅香真美容疑者(32)と“ハンサムな弟”バダルさん(21)の「破局トラブル」とは《刺されたネパール人の兄が証言》
約2時間30分のインタビューで語り尽くした西岡さん
フジテレビ倍率2500倍、マンション購入6.2億円…異色の経歴を持つ元アナ西岡孝洋が明かす「フジテレビの看板を下ろしたかった」本当のワケ
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。アルバイトをしながら日本語を学んでいた
「ホテルで胸を…」11歳年上の交際相手女性・浅香真美容疑者(32)に殺害されたバダルさん(21)の“魅力的な素顔”を兄が告白【千葉・ネパール人殺害】
佳子さまの“着帽なし”の装いが物議を醸している(写真/共同通信社)
「マナーとして大丈夫なのか」と心配の声も…佳子さま“脱帽ファッション”に込められた「姉の眞子さんから受け継ぐ」日本の伝統文化への思い
週刊ポスト
医師がおすすめ!ウイルスなどの感染症対策に大切なこととは…?(写真はイメージです)
感染予防の新常識は「のどを制するものが冬を制する」 風邪の季節に注意すべき“のど乾燥スパイラル”とは?
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」に出席された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《秋の園遊会》 赤色&花の飾りで“仲良し”コーデ 愛子さまは上品なきれいめスタイル、佳子さまはガーリーなデザイン
NEWSポストセブン
真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン