ライフ

近所の住人が「まるで家飲み感覚」で集う東京・蔵前の角打ち

広い店内の一角にある角打ちのカウンターでは笑顔が絶えない

 小粋な下町、東京・蔵前にある、その名もズバリの『角打ちフタバ』。夜7時をかなり過ぎた頃、6~7人が飲める程度のこじんまりとしたカウンターに、いそいそと常連サラリーマン客が姿を見せ始める。出足は遅いと言っていいだろう。

「みんな、この近くに住んでいる人ばっかりで、一度帰宅して着替えてから来てくれるんですよね。そんなわけで、店が賑やかになるのはいつもこのぐらいの時間から。うちは遅いんです」と、3代目主人・関明泰さん(30歳)。

 彼らに話を聞くと、だれもが店への近さ自慢に始まり、愛しのご主人・関さん話で終わるのが面白い。

「マンションの玄関から20歩で来ちゃいますよ。1年半前に彼女とふらりと酒を買いに来たら、奥でみんなが飲んでいた。楽しそうで、これじゃあそのまま帰るわけにいかないでしょう。関さんがまた、話し上手の気配り上手でね。今じゃ週4回はここにいるなあ。もちろん彼女とも来てますよ」(34歳、IT系)

「うちはこの裏のマンションで、庭を突っ切れば50歩だね。この酒屋を見つけたのが去年の11月。飲んでいるところは外から見えないんで、その時はまさかここで角打ちができるなんて思いもしなかった。関さんが酒に熱心でよく研究していてね。面白い酒、自分が知らない酒をどれだけ飲ませてもらっただろうか。とても感謝してますし、この先も楽しみです」(50代、商社マン)

「僕も50歩で来れますね。12月に引っ越して来たら、こんな近くにこの店があった。酒を買うならコンビニではなくて老舗の酒屋と思っている僕にとって、これは夢のようなシチュエーションです。おまけにその店で飲めるなんて。XL(太め)体形の関さんは、とっても楽しい人だし、奥さん(真弓夫人)は、“角打ち世界の中心でマカロニサラダが食べたい”と叫んだら、すぐメニューに入れてくれるようなやさしい人だし。もう、この地に骨を埋めることに決めました」(40歳、業務受注会社)

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン