ビジネス

中国に排ガス不正問題が拡大すればVW社はジ・エンドと大前氏

 フォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制逃れの不正問題は、いまも情報が限定的でどこまで広がるかわからない。トヨタを抜いて出荷台数世界一の座についていた世界を市場とする大企業のスキャンダルは、これまでとは異なる困難に直面させられる可能性が高い。経営コンサルタントの大前研一氏が、今後、この問題がどこまで拡大する恐れがあるかについて解説する。

 * * *
 排ガス規制を逃れる不正なソフトウェアを約1100万台のディーゼル車に搭載していた問題で、VWが存続の危機に直面している。ブランドの信用が失墜した上、今後のリコール(回収・無償修理)や賠償、罰金などの費用がどれほどかかるかわからないからだ。

 同社のマティアス・ミュラーCEO(最高経営責任者)は、ドイツの大手紙フランクフルター・アルゲマイネのインタビューで「VWは縮小と分権化を余儀なくされる」との見方を示し、実際、ディーゼル車を販売していない日本国内でさえ、VWの9月の新車販売台数は前年同月比マイナス9.1%と急減している。

 この問題はVWだけでなく、他の自動車メーカーにも波及する可能性が高い。すでにドイツではBMWのディーゼル車に対する疑惑報道が出ているし、もともとディーゼル車に強いダイムラーも本当に排ガス規制をクリアしているのか、ということになってくるだろう。
 
 日本メーカーでは、NOx後処理なしでグローバルの排ガス規制に対応するクリーンディーゼルエンジン「スカイアクティブ-D」で攻勢をかけているマツダが「法令を順守しており、違法行為はない」とのコメントを発表し、知り合いの同社関係者も「大丈夫」と言っていたが、あくまでも“主催者側発表”だから鵜呑みにはできない。

関連記事

トピックス

「夢みる光源氏」展を鑑賞される愛子さま
【9割賛成の調査結果も】女性天皇についての議論は膠着状態 結婚に関して身動きが取れない愛子さまが卒論に選んだ「生涯未婚の内親王」
女性セブン
勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
撮影前には清掃員に“弟子入り”。終了後には太鼓判を押されたという(時事通信フォト)
《役所広司主演『PERFECT DAYS』でも注目》渋谷区が開催する「公衆トイレツアー」が人気、“おもてなし文化の象徴”と見立て企画が始まる
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン