学生や大学教職員も、思うところはあっても、従わざるを得ません。時期がいつだとしても、日本の慣行においては、学生にとってはほぼ初体験となるわけです。だから、時期がいつだったとしても、混乱はします。もっとも、今回の場合は、先輩の話がまたしても参考にならなくなるわけですが。
現状から考えると、今回、もし前倒しになった場合、改善と言える部分もあります。夏までひっぱる長期化は避けられるわけですし、コンパクトになるとも言えます。
もっとも、さらに前倒しにし、紹介・斡旋などの強化といった施策を行うことにして、「早く内定が出て、学生生活に集中できる」という世界観を作ることも一つの手だと私は見ています。
再度見直しし、前倒しにする場合、企業は今年よりはマシだと考え、学生は従わざる得ないわけで、なし崩し的に結果オーライだったことにもなりえます。
ただ、この場合に面目丸つぶれなのは、実は政府や経済団体ではないかと思います。経済団体首脳にしろ、それこそ首相や関係各省の大臣にしろ、丁寧な説明をしないと、信頼を失うことでしょう。なぜ、学生や企業を混乱させたのか、と。学習機会確保、留学促進という大義名分はどこに行ったのか、と。まあ、この件はもともとこれらの目的と、就活時期繰下げという手段がずれていたのですけどね。
今後、どのような発表があるか、注目しましょう。スケジュールの是非だけでなく、説明内容こそ問われる件なのです。