ライフ

犬がつらいこと 叱ったり叩いたりよりも相手にされないこと

犬にとってつらいこととは?(Thinkstock/Getty Images)

 一昔前なら、犬は外で飼うのが当たり前とされた。ところが今では約8割の犬が室内で飼われている。そのため、犬には、人と一緒に暮らすためのルールを教えてあげることが大切に。

「15年前ぐらいから犬のしつけ方が変わり始めた」と、家庭犬しつけインストラクター・井原亮さんは話す。

「かつては人間をリーダーとして服従させることが大事とされてきました。しかし近年は、本当に犬の群れにリーダーがいるのかという議論がされ始め、しつけの考え方が変わってきました。犬にルールを教える時も、叱る・叩くなど、威圧的にするのではなく、こうするとほめられると教えてあげることが大切」(井原さん。以下「」内同)

 叱ってばかりいると“人間は怖い”と覚えてしまう。実は、叱ったり叩いたりするよりも、相手にされないことの方が犬にはつらいのだ。吠えている時は相手にせず、鳴き止んだら対応してあげよう。

 さらにケージをお仕置き部屋に使うのはよくないと言う。

「怖い場所と覚えさせてはだめ。災害時、ケージに入らないと逃げられなくなります」

 ケージに入ったらおやつをあげるなどし、安全・楽しい場所と教えること。万が一に備えて慣らすことが大切だ。それでは、「犬の本音」を井原さんに3つ教えてもらおう。

●口をつかむのは間違った叱り方

 古いしつけ本にはよく、犬を叱る時に口(マズル)をつかむとよいと書いてあるが、これは間違い。「子犬は母犬の口の中に顔を入れて、母犬が吐き出した離乳食をおねだりしていました。つまり、口をつかむのは愛情あふれる行動。叱って恐怖を与えては、犬を混乱させ、傷つけてしまいます」。

●「ワン」にもいろんな意味があります

 飼い主を見て犬が吠えるのは何かを要求している合図。ご飯ちょうだい、遊ぼうよ、ここから出して、など。

「ワンワンワンと続けて吠えてから、1拍おいて再び吠える時は、粘れば何とかしてくれると思っている可能性が大。ダメなものはダメと、態度でしっかり示さないとおねだり犬になってしまうので注意」

●しっぽは感情のバロメーター。角度や振る速度で見分けて!

「根元からユサユサ揺れているのはうれしい時、小刻みに振っていたり、低い位置で止まっている時は警戒モード。しっぽを振っているからなでてあげようと、安易に手を出すと危険な時も。じっくり観察して」

※女性セブン2015年11月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン