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2015.11.12 16:00  週刊ポスト

行き場失った墓石の安置所が大忙し 「墓じまい」の急増が背景

持ち込まれた7万基の墓石を安置する不動院(広島県福山市)

 広島県福山市。山陽新幹線「福山駅」から車で30分、山道を抜けると目の前に整然と並んだ無数の墓石が現われる。行き場を失った墓石を格安の1基2500円で引き取り、安置する宗教法人・不動院である。

「安置する場所を確保するために山を整地しても、すぐに持ち込まれた墓石で埋まってしまう。イタチごっこです」(三島覚道住職)

 背景にあるのは、少子高齢化社会の加速だ。少子化で先祖代々の墓を守る後継者が激減、高齢化で親も子も年老い、墓参りもままならない家庭が急増した。

 やむなく墓を撤去し、遺骨を永代供養の合葬墓に移す「墓じまい」が全国各所で行なわれている。2013年度にはその数約8万8000件にのぼり、10年間で29%増加した。

 引き取り手のない墓石は通常、石材店から専門業者に渡り砕石された後、道路整備などに再利用されるのが一般的だ。

 ところが、墓石が不法に投棄されるケースも急増している。雑多な種類の石を処分する件数が増加したことで粉砕コストが高騰したためだ。

 淡路島南端の山中には、数千基ともいわれる「墓石の墓場」がある。すべて不法に投棄された墓石で、7年前に発覚して以降、手つかずのままだ。

「どんな事情があってもお墓が捨てられるのは悲しいこと。できる限り引き取り、祀り続けていきたいと思っています」(三島住職)

撮影■佐藤敏和

※週刊ポスト2015年11月20日号

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