◆辞めた方がいいんじゃないか?
その代表例が前述の2軍寮だ。
「一棟を丸ごと購入している町田の寮に比べれば、2軍寮は一般の人も住む普通のアパート。町田では部員の食事が用意されますが、2軍寮の部員たちは、基本的には朝も夜も学食や外食です。町田には週2でトレーナーが訪問して体のケアを施してくれますが、もちろん2軍寮にはありません」(同前)
全国から有力選手を集めて強化を図る強豪校では、大所帯になれば実力の劣る選手が出てくる。原監督はそうした選手にシビアに接するという。
「原監督は選手としての芽が出なさそうだなと感じたり、怪我が長引いたりすると、下級生のうちから“辞めた方がいいんじゃないか?”とか“マネージャーにならないか?”と引退を勧めるそうです。これには“いくらなんでも見切りが早すぎるのではないか”という声も少なくない」(同前)
かつて青学大陸上部に所属した“2軍OB”はフェイスブックにこう綴っている。
〈1・2年目は全く結果が出ず、3年目には二軍寮へ飛ばされ、監督にマネージャーの話もされました(中略)この時期は、ほんとに悩みました〉
それでも選手を続ける部員は2軍寮に送り込まれ、練習も別メニューとなる。
「怪我の選手や好タイムが出ていない選手が多い2軍は、原監督の指導を受けられず、コーチが練習を見ることになる」(同前)
全日本大学駅伝の際には、こんなことがあった。
「多くの大学がレギュラー、補欠関係なく、部員全員を会場の伊勢(三重県)に連れて行く。だが青学大は、2軍の選手は千葉県富津市で合宿させ、練習の合間にテレビで観戦させていたそうです」(スポーツ紙記者)