しょう油醸造からスタートした福岡の総合食品メーカー、久原本家グループが販売する「茅乃舎だし」は福岡の店舗以外では通販でしか手に入らない、知る人ぞ知る存在だった。ところが、2010年に東京ミッドタウンへ出店したのをきっかけに知名度が高まり、和食ブームの後押しもあって、今では「だしパック」を象徴する商品となった。
その後、全国にあるしょう油醸造やかつおぶし製造等、「だし」のノウハウを持つメーカーが製造する「だしパック」が全国の消費者に発見された。さらにヤマキの「鰹節屋の味わいだしパック」やにんべん「薫る味だし」など大手メーカーも「だしパック」の新製品を送りだし、量販店のPB商品にも登場している。
世界の中の日本を意識するとき、和食は欠かせない要素だ。和食の基本は「だし」と「すし」。素人でもプロのような味が出せる「だしパック」人気は、しばらく続きそうだ。