国内

対歩行者の自転車事故が増加中 死傷事故の約6割は法令違反

 歩道を猛スピードで走る自転車は歩行者にとって凶器。右側通行で逆走する自転車はというと、ドライバーにとって危険で、衝突事故を招きかねない。

 さらに、スマホやヘッドホン、傘をさすなどの“ながら運転”は注意が散漫となり、事故を誘発。社会問題化している。

「交通事故件数が減少傾向にあるなか、自転車による事故は、交通事故全体のおよそ2割を占め、しかも対歩行者との事故比率は、増加しています。自転車乗用中の死傷者のうち、約6割に法令違反が認められ、その交通ルールを無視した危険運転への批判も後を絶ちません」(自転車活用推進研究会理事長・小林成基さん。以下「」同)

 自転車は被害者になるだけでなく、加害者になることもあり、“自転車は車両”と自覚して、謙虚で慎重な運転を心がけることが重要になってきた。最近では、自転車事故を起こした少年の親に1億円近い賠償責任を認めた判決もあり、自転車保険への関心も高まっている。

「自動車保険や火災保険でカバーされている場合もあります。新たに自転車保険に加入する場合は、示談交渉サービス付きを選ぶと安心です」

 自転車で人生を棒に振らないためにも、マナーとルール、そして高額賠償への備えも心掛けたい。

 自転車保険には、相手のけがや物損に対応する「個人賠償責任保険」と、自分のけがに備える「傷害保険」がある。

 加害者になった際の高額賠償に対応する「個人賠償責任保険」は、自動車保険の特約や子供向けの学資保険や火災保険の特約でも割安でつけることができ、すでに加入しているかの確認を。もし個人賠償責任保険にも傷害保険にも加入していなければ、自転車保険を選んで。

「示談交渉サービス付きを選ぶのがコツ。これがないと自分が事故の相手と過失割合などを争わなければならず、重責です」

※女性セブン2015年12月3日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
8月20日・神戸市のマンションで女性が刺殺される事件が発生した(右/時事通信フォト)
《神戸市・24歳女性刺殺》「エレベーターの前に血溜まり、女性の靴が片方だけ…」オートロックを突破し数分で逃走、片山恵さん(24)を襲った悲劇の“緊迫の一部始終”
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
決勝の相手は智弁和歌山。奇しくも当時のキャプテンは中谷仁で、現在、母校の監督をしている点でも両者は共通する
1997年夏の甲子園で820球を投げた平安・川口知哉 プロ入り後の不調について「あの夏の代償はまったくなかった。自分に実力がなかっただけ」
週刊ポスト
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
【観光客が熊に餌を…】羅臼岳クマ事故でべテランハンターが指摘する“過酷すぎる駆除活動”「日当8000円、労災もなし、人のためでも限界」
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン