大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
《彼ら自身の経済的利益のためだけです》──8月8日(現地時間、以下同)、ハワイ州の巡回裁判所に提出された13枚にわたる訴状には、【被告 ショウヘイ・オオタニ】という文字が繰り返し書かれていた。ドジャース・大谷翔平(31)が購入したハワイの“豪華別荘”をめぐり、広告プロジェクトに携わる不動産投資家らが起こした今回の訴訟。NEWSポストセブンが入手した訴状には、代理人のネズ・バレロ氏を中心とした「大谷ビジネス」への批判が綴られていた——。
「権力の濫用によるもの」
2年連続のワールドシリーズ制覇、そして3年連続のMVP獲得という快挙に向け、奮闘する大谷。シーズンも佳境に入るなか、グラウンド外で思わぬ“雑音”が生じている。在米ジャーナリストが語る。
「ハワイ島マウナケアの高級リゾート地に位置する広い土地に、大谷がオフシーズンを過ごすための“豪華別荘”を約25億円で購入したと報じられたのは、昨年4月のこと。同別荘の仲介業者は、大谷が笑顔でこの別荘地を宣伝する宣伝動画などを公開し、同じエリアの土地を積極的に営業・販売してきました。
そんななか、今年7月ごろ、同仲介会社のホームページから大谷に関する広告が突如なくなった。その後、この仲介業者の代表者と同別荘の開発業者の1人が、大谷と代理人・バレロ氏を相手取り、訴えたのです」
13枚にわたる訴状には、主にバレロ氏による「大谷の肖像権利用に関する不当な要求」が記されている。原告の2人は、「『要求に応じない場合は大谷選手の契約を解除する』とたびたび脅迫された末に、開発を担う不動産投資会社『キングスバーン・リアルティ・キャピタル(以下、キングスバーン社)』の大口出資者によって解任された」と主張しているのだ。
訴状のうち複数の部分は“黒塗り”で閲覧できない。閲覧できる範囲には、次のような内容が記されている。
《原告の2人は、ハワイの高級不動産市場で長年活躍する専門家です。2人は11年以上にわたり、この魅力的な住宅プロジェクトの企画、投資、開発、マーケティングに取り組んできました。
しかし、この事業に(2023年に)参画した被告・バレロと大谷は自身の有名人としての影響力を悪用し、原告のプロジェクトにおける役割を不安定化し、最終的に解体しました。その理由は、彼らの自身の経済的利益のためだけです》
《この件は権力の濫用に関するものです。被告は根拠のない法的主張を用いて脅迫し、ビジネスパートナーとの契約義務を裏切り、原告が進めていたプロジェクトを止めました》