スポーツジャーナリストD:移籍のもう1人の目玉はソフトバンク(SB)の松田宣浩。10日にはサンディエゴ・パドレスがオファーすると報じられました。ただこれはパドレスの「大谷獲り」戦略の布石ではないかといわれています。
実は今、パドレスは日本戦略に躍起になっている。サンディエゴには2012年からJALの直行便が就航しているが、今までパドレスには日本人客を呼べる日本人選手がいなかった(2008年に所属していた井口資仁が最後)。そのためまず人気の高い松田を呼んで地ならしをし、最終的に大谷を狙うというわけ。
B:パドレスは日本ハムとの距離を縮めていますからね。昨年から金子誠コーチを臨時コーチとして受け入れているほか、来年には日本ハムがアリゾナのパドレス施設でキャンプをする。同球団の海外キャンプは約30年ぶりです。これはパドレスの副社長が、日本ハムの吉村浩GMの元上司だった関係で実現したとされる。
C:こうした背景を知ってか知らずか、松田はMLB行きにどこまで本気か不明です。MLBでの日本人内野手の評価は極端に低いし、SBに残れば引退後まで約束されたようなもの。それでもFA宣言したのは日本の代理人の報酬のためではないかといわれています。
松田の代理人は球界では珍しい女性弁護士で、夫は松中信彦の代理人弁護士。松中が今季限りで自由契約になったこともあり、世話になっている代理人のため、収入確保を狙ってFAしたのではといわれている。
A:松田はプレミア12の米国戦で満塁弾を放った。MLB移籍へ向けての猛アピールになったと思っていたんですが、そういう見方もあるんですね(笑い)。
※週刊ポスト2015年12月25日号