しかし、こんなことで驚いていてはいけない。なんと、小日向家にはかつて眞澄が生んだ娘富貴子(黛英里佳・二役)が現れ、同居することに。美輪子は、死んだぼたんにうり二つの異父姉妹の富貴子を慕い、同居を喜ぶが、次第に富貴子を「ぼたん」として自分の思った通りに行動させようとする。美輪子は富貴子と相思相愛のカバン職人の店に友人と乗り込んで店を破壊。彼が失踪して悲しむ富貴子に「あんなカマキリ野郎が好きだったのね」と涙目の美輪子だが、その同じ口が「そろそろ秋ね。カマキリ野郎はメスに食い殺されていなくなっても仕方ない」などと言い放っているのである。(中島丈博昼ドラには、イノシシ野郎、カピバラ女などナイスな名称がしばしば登場)
富貴子に迫ってくるのは美輪子だけかと思ったら、ぼたんのかつての婚約者綱輝(片岡信和)もわざわざ焼け跡から見つかったぼたんの婚約指輪を富貴子にプレゼント。その指輪は富貴子の指にしっかりと食い込んでとれないのである。困惑する富貴子に「ぼたん!!」抱き着いてキスする綱輝って、ちょっとちょっと!
実はかつて、富貴子が密かに養子に出された家は、多摩留の実家だった。あまりに濃厚な人間関係に胸やけしそうだが、波瀾万丈はまだまだ続く。財布ステーキを超える強烈アイテムは出てくるのか。富貴子の逆襲はあるのか。もちろん、ないわけがない。