日本トイレ協会の会員で、トイレを語るイベントを毎月開催するお笑いコンビ「どきどきキャンプ」の佐藤満春が、デパート等にあるトイレの変化について熱く語った。
「化粧室だけ利用して何も買わない客を避けるため、1990年代までの商業施設は、1階にトイレを設置しませんでした。ところが、1990年代後半以降の施設は、あえて1階にきれいなトイレを置くようにした。特に、女性用トイレのスペースを広げて、便器や化粧台を清潔で豪華にし、女性客が施設に足を運ぶようにしました。
その日は用を足すだけで帰っても、入店してからトイレに至るまでに目にしたいろいろな商品を思い出して、“あそこにあったモノがほしいな”と後日、買いにくる客が結構いることがわかったんです。今では、“女性トイレが充実すると店が繁盛する”というのが業界の定説です」(佐藤)
その最たるものが、2012年に東京・渋谷にオープンした複合商業施設ヒカリエだ。
「各階ごとにコンセプトの違うレストルームを設置していて、デザインやBGM、アロマの香りまで変えている。5階には『TOP&ClubQ』カード会員が利用できる専用のパウダールームもあり、“女優ミラー”のほか、10分200円の酸素バーやフットマッサージまである。ゴージャスそのものです」(佐藤)
ではトイレ芸人・佐藤がイチ推しのトイレは?
「東京・目黒の総合結婚式場、目黒雅叙園は、トイレの中に朱塗りの橋と日本庭園があり、小川がサラサラと流れています。トイレの個室の扉は漆塗りで、天井には日本画が描かれており、絢爛豪華な和テイストがたまりません。JR秋葉原駅前にある有料トイレ『オアシス@akiba』(1回100円)には管理人が常駐しており、利用直後に清掃して半永久的に清潔なのでオススメです」(佐藤)
※女性セブン2016年1月28日号