たとえば、従来、胃がんの検診はX線(レントゲン)検査で行なわれ、現在も厚労省は推奨しているが、近年、【内視鏡(胃カメラ)検査】の検査精度の高さが明らかになり、人間ドックでは主流に。厚労省もがん検診の指針で、胃がんの検査で推奨するようになっている(胃がんの内視鏡検査は今年4月から)。
内視鏡検査は施術者の技能に検査精度や身体への負担の大きさが左右されるのが難点ではあるが、胃がんや大腸がんを発見する確率は最大で95%とされる。胃がんの内視鏡検査の費用は3万円ほどだ。なお、がん検診は治療ではないため、保険適用はない(自治体や会社による補助はある)。
現在、人間ドックで利用されている検査法も実績を積めば、いずれ標準の検査法になる可能性はある。100%間違いなくがんを発見できる検査法というものは、世の中に存在しないが、複数の検査を組み合わせることで、発見の確率を上げていくことができる。
※週刊ポスト2016年2月5日号