国内

脅迫訴えた吉松育美氏が全面謝罪 支援した昭恵夫人の責任は

脅迫訴えた吉松育美氏が全面謝罪(公式ブログより)

 居酒屋経営に社会活動、時には酔っ払って大騒ぎ……夫の安倍晋三・首相よりも“破天荒”な生活が話題となる昭恵夫人。安倍政権が掲げる「女性活躍社会」の象徴と言えるかもしれないが、この一件ばかりはその“活躍”が勇み足だったというほかない。

◆「どう責任を取るの?」

「昭恵氏は一国の総理大臣夫人という立場でありながら、私をストーカー扱いする言説を広めた。私が世間から卑劣なストーカーとみられるようになってしまった責任は彼女の影響力の大きさにもあるはずです。それが事実ではなかったことが認められた以上、どう責任を取るのか、一言あるべきだと思います」

 電話口の男性は本誌記者の問いかけに静かに怒りを表わした。大手芸能事務所の幹部であるこの男性A氏と、タレントの吉松育美氏が争った一連の裁判は2年の歳月を経て、突然の幕引きを迎えた。A氏によるストーカーや脅迫など複数の被害を主張していた吉松氏側は、これまでの発言を撤回し謝罪する形で和解したのだ。

 2月18日現在、吉松氏のブログには、〈MESSAGE〉と題された以下の文章が表示されている。

〈私、吉松育美は、私が管理するブログ及びFacebook本文において、

【1】A氏(※ブログでは実名)から、日本テレビ放送網株式会社内において暴行を働いたこと、

【2】A氏が、私のスポンサー候補企業に対して圧力をかけて業務を妨害したこと、

【3】A氏が私の家族に連絡をして脅迫した事、

【4】A氏が、ミス・インターナショナルの主催者に連絡をして私が世界大会に出席できないよう働きかけたこと、

【5】A氏が、私のスキャンダルを徒らに公表するために、私の自宅兼事務所を調査会社に調査させたこと、

【6】A氏は裁判所に対して虚偽の報告をして執行官に私の住居兼事務所内で動産執行を行わせたこと、

【7】A氏が、雑誌週刊新潮に私を誹謗中傷する内容の記事を掲載させたこと、

【8】A氏が、B女史(※ブログでは実名)の自殺に関与したこと、

 という内容の記事を掲載し、また外国人記者クラブにおける記者会見においても同様の発言をし、更にCBSラジオでは「A氏は過去に何人も女性を殺しまた自殺に追いやったそうです。」と発言しましたが、これらの記事および発言は全て撤回し、これらの記事及び発言については自分に非があることを認めます。これらの記事及び発言によってA氏の名誉を棄損し多大なご迷惑をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます〉

 文面からは“全面降伏”がうかがえる。

 騒動を振り返る。2012年に日本人として初めてミス・インターナショナル世界大会で優勝した吉松氏は2013年末、まずブログで“被害”を告発したが、当時、新聞やテレビといった大手メディアが取り上げることはなかった。そのため、吉松氏は日本外国特派員協会で海外メディアを集めて会見を開き、“被害”を語った。

 会見の動画はYouTubeに『日本の芸能界の闇』という英語のタイトルでアップされ、多くの人々の目に留まった。さらに吉松氏の主張を世に広めたのが、昭恵夫人だった。

 昭恵夫人は2013年にミス・インターナショナル世界大会の審査員を務めた関係で、吉松氏の騒動を知った。

 昭恵夫人は自身のフェイスブックに〈全ての女性のために吉松さんと力を合わせていきたいと思います〉(2013年12月25日)というコメントと吉松氏との2ショット写真を掲載。その書き込みにはわずか4日間で8500以上の「いいね!」が付いた。

 その後、ファーストレディの“全面支援”を得た吉松氏は、A氏を威力業務妨害で刑事告訴と民事訴訟に踏み切った。

関連記事

トピックス

伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン