国内

730日以上の捜査で清原を逮捕 組対5課の実態と捜査手法

清原捜査を担当したのは「組対5課」

 覚せい剤所持容疑で逮捕された清原和博容疑者(48才)。その現場となったのは、自宅マンションだった──。2月2日の夜、自宅マンションの自室に1人でいた清原容疑者と覚せい剤を発見し、彼を現行犯逮捕した捜査員たちは、実に730日以上にもわたって水面下での捜査を続けていたのだ。2年以上にもおよんだ執念のミッションを成し遂げたのは「警視庁組織犯罪対策部5課」の捜査班。地道な内偵捜査の末の逮捕だったというが、いったいどんな部署なのか?

 警察は国の機関である「警察庁」と「都道府県警察」に分かれていて、「都道府県警察」とは、各都道府県にある神奈川県警、大阪府警などのこと。そのうち、東京都だけが「警視庁」と呼び名が異なる。警視庁には「新宿警察署」「渋谷警察署」のように各地域の警察署にあたる「所轄」と、「本部」があって、組織犯罪対策部は本部の組織だ。

 仕事内容はその名の通り、組織的な犯罪を取り扱っていて、1~5課で構成されている。1課、2課は外国人犯罪の取り締まりや捜査を行い、3課、4課は暴力団対策を担当。今回活躍した5課は銃器や薬物事件を扱う。通称“組対5課”と呼ばれ、ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)で特命係の杉下右京(水谷豊・63才)に隣の部屋から「ヒマかっ?」と顔をのぞかせる角田六郎(山西惇・53才)は組対5課の課長だ。

 かつては、警視庁本部生活安全部の薬物対策課が薬物事件を扱っていたが、2003年、暴力団捜査などに従事していた銃器担当などが統合されて新設された部署になる。

 薬物事件の捜査では、こっそりと調査して所持や使用している現場をおさえる必要があるが、そもそも捜査員は、どうやってターゲットを見つけるのか? 警視庁元刑事で薬物捜査の経験もある吉川祐二さんは、「薬物の場合、調査を始めるきっかけは“たれこみ”であることが多い」と明かす。

「清原容疑者の件について直接担当していたわけではないので断定はできませんが、薬物事件では“ちんころ”といわれる密告が多いです。また、別の薬物事件で逮捕された容疑者が、『アイツもやってるよ』と話したのをきっかけに捜査に入ることもあります。清原容疑者もそのどちらかだと思われます」

 週刊誌報道の前から警察は清原容疑者をマークしていたといい、行動の追跡や張り込みのほか、逮捕の直前は24時間監視していたとされる。出入り先の飲食店にも張り込み、店を出たあとに、清原容疑者が使用した食器などを押収し、調べる“がさ入れ”なども行っていた。

関連記事

トピックス

学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
米国の大手法律事務所に勤務する小室圭氏
【突然の変節】小室圭さん、これまで拒んでいた記念撮影を「OKだよ」 日本人コミュニティーと距離を縮め始めた理由
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
世紀の婚約発表会見は東京プリンスホテルで行われた
山口百恵さんが結婚時に意見を求めた“思い出の神社”が売りに出されていた、コロナ禍で参拝客激減 アン・ルイスの紹介でキャンディーズも解散前に相談
女性セブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者(51)。ストーカー規制法違反容疑の前科もあるという
《新宿タワマン刺殺事件》「助けて!」18階まで届いた女性の叫び声「カネ返せ、カネの問題だろ」無慈悲に刺し続けたストーカー男は愛車1500万円以上を売却していた
NEWSポストセブン