極限の世界での撮影となったが、圧倒的な自然との対峙の中での、ドキュメンタリーさながらの迫真の演技は、岡田の自信にも繋がった。だが、そこに甘んじているわけではない。
「いい芝居ができる役者が一流だとは思っていないんです。芝居だけでなく現場での立ち振る舞いも含め、次の現場でも仕事がしたいと思っていただけるような役者を常に目指しています」
日本アカデミー賞を受賞して以来、ジャニーズ事務所の後輩から相談されることも増えてきた。
「ぼくはアイドルをやりながら役者として認められるのは奇跡だと思っているんです。昔は“なんでジャニーズが芝居しているんだ?”っていわれてきた世代なので(笑い)。今のぼくがいるのは、見てくださっているかたや役者の先輩に応援してもらったり、作品にも恵まれているからだと思うんです。本当に運がよかったんだと思います。そして何より受け入れてくれるV6のメンバーがいるんです。そこを常に大事にしていきたいと思っています」
アイドルでありながら、日本アカデミー賞受賞という偉業を成し遂げた役者・岡田准一の挑戦はまだまだ続く。
※女性セブン2016年3月24日号