芸能

野口五郎 「日本語で歌っている歌は全部歌謡曲でいい」

自分を「歌謡曲を歌う、歌手」と語る野口五郎

 1970年代に郷ひろみ(60才)、西城秀樹(60才)とともに“新御三家”と呼ばれ、トップアイドルとして君臨。『甘い生活』『私鉄沿線』などヒットを連発した野口。今年還暦を迎えたがそのパワーは衰えることなく、音楽を中心に精力的に活動を続ける。その源は何だろうか――。

 1971年に15才でデビューし、先月23日に還暦を迎えた、野口五郎(60才)。甘いルックスと歌声、軽妙な語り口は、45年を経ても変わらないどころか、ますます進化していた。

「このあいだ、デビュー直後のインタビューで『10年後は青山あたりで喫茶店をやって、そこでギター抱えて歌ってると思う』と答えていたことを知ったんですよ。びっくりしちゃうね」

 そう笑顔で語る野口だが、『原宿☆GOROちゅりカフェ』(アメーバフレッシュ)と、4月からスタートする『野口五郎の改札口の伝言板』(CS放送)では“マスター”としてゲストを迎える。

「SKE48のちゅり(高柳明音)と一緒にやっている『ちゅりカフェ』では若い人と接することが多いし、『改札口の伝言板』は同世代の歌手のかたをお呼びする番組。両極端の番組ができて嬉しいですね。この年齢だからできることだと思って」

 還暦を迎えたことで、日々を送るテーマが変わったという、野口。

「考え方が、『どう生きるか』じゃなくて『どう終えるか』にシフトしてきたんですよ。すごくポジティブな意味で。そしたらもう、怖いものは何もない(笑い)」

 そして、こう続ける。

「志半ば、っていいなと思うんです。若い人だったら残念なことかもしれないけど、『どう終えるか』をポジティブにとらえたら、それは最高なこと。これから新しいことをやって、もしそれが叶わないまま人生を終えたとしても、やらないより何倍も充実していると思うんだよね」

 自宅に音楽スタジオを作り、今年の元日は自身でリアレンジした『甘い生活』と『私鉄沿線』をひとりでレコーディングした。

「40年ぶりに歌うと、歌詞のとらえ方が違いますね。ぼくは15才でデビューしたから、ごく普通のティーンエイジャーの生活を知らなかったわけですよ。だから、改札口で好きな女の子を待つ気持ちもわからなかった。そういうことをしたかったなぁ、としみじみ思いましたね(笑い)」

 45年間、常に歌い続けてきた彼は、自分の職業を「歌謡曲を歌う、歌手」だと言う。

「今はぼくらみたいな仕事にもボーカリストとか、アーティストとかたくさんの呼び方があるけど、みんな歌手でいいと思う。もっと言えば、ジャンルもそう。日本語で歌っている歌は全部“歌謡曲”でいいんじゃないかな。歌謡曲というアミューズメントパークにいろんなアトラクションがあると思えば、もっともっと音楽が楽しめると思うよ」

 野口五郎、60才――。

 歌謡曲を歌う歌手として、次はどんな歌を聴かせてくれるのだろう?

撮影■ヤナガワゴーッ!

※女性セブン2016年3月24日号

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