僕の飲み方はハシゴ酒。1軒につき滞在時間は40~50分、それで4、5軒は回る。お酒の量は減りましたよ。本当に少ない。1軒につきボトル半分ぐらいです。えっ? 多い? まぁ、4軒回れば2本空けたことになりますからね。

 気づけば、深夜0時頃になってるから、それでまた鎌倉の家に戻るわけです。僕は毎朝6時半には目が覚めて、酸素ボックスに入って、シャワーを浴びて午前10時前には鎌倉を出て出勤。夕方頃に食事、そしてクラブに出かける毎日を送っています。

 クラブ通いと言っても、どんちゃん騒ぎなんてしませんよ。六本木や錦糸町で飲んでるんじゃないんですから。ゆっくりとグラスを傾けて時が過ぎるのを静かに待つ。僕ぐらいの年齢になれば、お酒と共に流れる時間が一番心地良い。

 テレビと違って、クラブでは僕は質問される側に回るんです。聞かれることは……「ちゃんとご飯は食べてますか?」、「お洋服は自分で準備できていますか?」とかね。おい、僕は子供か?って(笑い)。男の一人暮らしだから心配なんだろうね。

 逆に僕から女の子に喋りかけることは少ない。「どこ出身なの?」、「好きなタイプは?」なんて聞きませんよ。くだらない(笑い)。口説くために酒を飲みに行っているわけじゃありませんからね。

 結局、男やもめの何がつらいって、一人の夜を過ごさなきゃいけないことなんです。毎日夕飯を一人で食べて、一人で晩酌して、一人で布団に入る。これが5年か10年か、あるいは20年なのか、とにかく死ぬまで続くわけです。耐えられますか? 耐えられませんよ。

 だから、夕飯を一緒に食べてくれる人を探して携帯の電話帳を眺めるわけです。僕の場合、一般人の友人が少ないから、その相手が銀座の女の子になる。電話一本で時間を取ってくれますから。食事の後に同伴して酒も飲めるでしょ。そんな生活を再開しちゃったものだから、「みのはまた銀座で違う女を取っ替え引っ替え」なんて言われることになる(笑い)。

※週刊ポスト2016年4月15日号

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