全国的に気温がグンと上がり、気温が20℃以上になる所もちらほら。そんなこの季節、気になるのは紫外線だ。
1年間を通じて紫外線指数が最も高くなるのは、4月から5月にかけて。4月の紫外線は8月とほぼ同じ強さで、紫外線量は7月より多いのだ。しかも、乾燥で肌が弱ったところへの紫外線は大きな刺激となる。
紫外線対策はバッチリというあなたも、顔や腕などはケアしているものの、頭皮のことを考えたことはあまりないのでは? 実は体のてっぺんにある頭皮も紫外線をたっぷり浴びている。
特に、頭皮が露出している髪の分け目やつむじは、紫外線がじかに当たって日焼けしやすいので要注意。日焼けした部分は、髪が生えにくくなってしまうのだ。脇坂クリニックの脇坂長興院長は、紫外線と頭皮の関係をこう説明する。
「紫外線は発毛のタネとなる幹細胞を減らし、髪を再生させなくする可能性があります。また、紫外線によって酸化した頭皮の脂は毛根にも作用し、毛を抜けやすくします」(脇坂さん以下「」内全て同)
もともと女性ホルモンの関係で、女性でも薄毛は深刻な問題。ただ「このところヘアスタイルが決まらない」なんて悩んでいるならそれは薄くなったつむじのせいなのかも。つむじ近辺の頭皮が透けて見えるようなら、早速ケアを始めよう。その方法は実にシンプル。
「つい忘れがちですが、頭皮は額の延長なので、つむじケアは肌ケアと同じように考えれば大丈夫です。お肌同様、ゴシゴシ洗いすぎないようにしてください。シャンプーの後は、肌に美容液を補うのと同様に、頭皮にスカルプコンディショナーを使いましょう。ヘアコンディショナーは耳から下の部分だけにつければ充分です」
スカルプコンディショナーをつけたら、指の腹を使って頭皮をマッサージし、しばらく置いてから洗い流す。
「スカルプコンディショナーを使う目的は保湿なので、代わりにオリーブオイルでもかまいません。オリーブオイルの成分は皮脂に近いですから。ただ、肌用の美容液を使うことはあまりおすすめできません。髪がふんわり立ち上がらず、ぺたっとしてしまうからです」
お手入れ以前に、紫外線を浴びないようにすることも大事。
「帽子や日傘は効果的です。ただ、帽子は蒸れないメッシュや麦わらなどの素材を選んでください。風通しが悪いと、逆効果になることが考えられます」
さらには、アミノ酸、ビタミン、ミネラルをサプリメントなどで積極的に摂ること。
「その効果は、爪で確認できます。爪と髪はどちらも、皮膚が変化したもの。爪が強くなった、伸びるのが速くなったと感じたら、それは、同じような変化が髪にも表れている証拠です」
※女性セブン2016年4月21日号