手前から、あげチーズ、ポテトサラダ、菜の花しらす。種類豊富なつまみは大人気
「榊原夫婦がいると最高に楽しく飲めるんだけど、ぼくが初めてここに来たのは18年前でね。先代のお母さんが気さくな人で、それに惹かれたんです。おかげでこの18年、ここで立ちっぱなしですよ(笑い)。ボウリング、山登り、もちろん神田祭もみんなと参加してます」(60代、自営業)
「店内はお祭りの雰囲気、集まってくる常連さんたち、すべて好きですよ。そのうえで、声を大にして言いたいのは、ママさんの手料理です。何十種類もあって、なんでも丹精込めて作ってくれる。それがすべてうまい。酔ったせいでもお世辞でもありません。みんなそう思っているはず。低料金なのに、とんでもない贅沢を味わってます」(50代、会社役員)
「カレーがうまかったんで、作り方を聞いて家で試してみたんだ。いつもよりはうまいのができたけど、ママの味には追いつかなかったよ」「イカ大根のイカの柔らかさと歯ごたえ、大根への出汁の浸み具合、最高だよ。2時間以上かけて煮込んでるらしい」「ここのポテトサラダ、普通のジャガイモで普通に作っているそうだけど、絶対どっかで秘技を使ってるはず。うまさが違うもの」…、常連客たちの素直な感想が続出する。
「ここにきてみんなと同じように、祭りと料理に驚かされた人間ですけど、ここで同時に出会った焼酎ハイボールにも驚きましたね。自分の中では、こういう酒の味はある種のイメージができあがっていたんです。でも、甘くなくて飲みごたえのしっかりしているところで、あれ、こいつは違うなと思ったんです。言わせてもらえば、本物の味ってこれなのかなと」(50代、証券関係)
神田祭の本祭(ほんまつり)は西暦奇数年で2年ごとに行われるため、残念ながら今年は西暦偶数年で陰祭(かげまつり)。しかし、それなら『やまと』へ顔を出せばいい。今日もそこは、本祭気分だから。