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東京・神田祭のお膝元で静まり切らない熱気を味わえる角打ち

トビ職の親方やお祭り女子も集う店内はいつも賑やか

  東京・神田の岩本町で明治32年からの暖簾を誇る『伊勢権(いせごん)酒店』。その店内で角打ちができるようになったのは、ちょうど20年前の平成8年5月8日からだ。

 堂々の大きさで一文字「酒」と大書された正面玄関を右に回り込むと、それとは好対照の控えめな大きさで『やまと』と書かれた、角打ち客のための入口がある。

「このあたり、昔の町名が大和町なので、そこからつけさせてもらいました。なんといっても、深川祭、山王祭と並ぶ江戸三大祭のひとつ神田祭りの氏子町なんで、誰も彼もが祭り好きでしてね。そんな人たちの集まれる場所にしようと、祭りの一か月前から角打ちができるようになるぞとPRを続けて、神田祭の前日にオープンしたんです」(5代目・榊原昭さん71歳、眞喜子さん夫妻)

 広さは10人までなら窮屈感もなく飲める程度。調理場を兼ねた小さな土間を挟んで、その向こうが酒屋という間取りだ。そんな店に1歩入ると、壁面全体に貼られた神田祭のスナップ写真が、静まり切らない祭りの熱気とともに楽し気に迫ってくる。

「うちのお客さんは、神田っ子や地元企業に勤めるサラリーマンが多いんですが、そうじゃない人も含めてほとんどが神田祭に参加していますからね。誰かがどこかに写ってるんです」(昭さん)

 BGMなどは流れていないのだが、その代わり、祭りの掛け声や御囃子がいつも聴こえる中で飲んでいるような気がすると喜ばれている。

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