芸能

『コントレール』脚本家・大石静さん 40代こそ女の旬と語る

「生涯現役、死ぬまで脚本家が夢」という大石静氏

 40代の女性と、夫を殺した男との禁断の恋を描くドラマ10『コントレール~罪と恋~』(金曜22時~・NHK総合)が注目の的だ。

『セカンドバージン』など、数々のヒット作を手がけてきたラブストーリーの名手、大石静さん(64才)が脚本を担当している。

 主人公の文(石田ゆり子)は、無差別殺人事件で夫を失ったシングルマザー。その夫が不倫していたこともわかり、苦しみに沈む。そんな中、かつて夫を殺めてしまった瞭司(井浦新)と、それとは知らず、激しい恋に落ちる。

 文と石田ゆり子のイメージがぴったりだが、最初から彼女をイメージして描いたのではないという。

「石田さんは今、40代の女優の中でいちばん輝いていると思います。アイドルっぽくデビューした頃は、ただかわいいなと思っただけでしたが、今の彼女の堂々たる存在感と、色っぽさは圧巻ですね。女優として自信に満ちて輝いている。実際に手応えのある仕事も多いのでしょう」(大石さん・以下「」内同)

 話題がアラフォーの女性におよぶと、

「40代こそ、女の人の旬だと思う」

 と、きっぱり。

「かつては20代後半から30代が旬だといわれていたけれど、平均寿命が延びたこともありますね。自分の人生を思い返してみても、40代は今より、自信もあり、先への夢もあり、体力もあり、イケイケでした。人生の盛りという感じでしたね」

 と言って、顔をほころばす。

「ただし、誰もがそうだとは限らないと思います。30代で死ぬほど努力しないとね…」

 その当時の作品を聞くと、浅野ゆう子主演で大ヒットした『長男の嫁』(TBS)やNHK連続テレビ小説『ふたりっ子』などをあげる。

「私は子供がいないので、30代も仕事だけに向かえる環境でしたし、懸命に努力した自負はあります。だから、40代が旬だと、胸を張って言えるんです」

 人によっては、子供から手が離れ、30代までの輝きを失った40代は、「もう終わり」と嘆きたくなる年代かもしれない。だが、そんな女性に対して、大石さんは、厳しい叱咤激励の言葉をかける。

「“もう終わり”と言っても、命は続いていくんですよね。愚痴っていても、誰も何もしてくれません。自分でなんとかするしかないでしょう。

 私は60代ですが、60代で連続ドラマを担う脚本家は、私くらいしか、今はいません。この先いつ終わるかわからないという、不安も常にありますが、誰も生きたことのない脚本家人生を生きてやろうじゃないの、とも思うんです(笑い)」

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